瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2003年11月12日(水) 「死ぬまでにしたい10のこと」

2002年スペイン・カナダ 監督イザベル・コヘット
キャスト サラ・ポーリー マーク・ラファロ スコット・スピードマン
レオノール・ワトリング デボラ・ハリー アマンダ・プラマー

17歳で初めてキスした彼との間に子どもができ、23歳の今、アンは二人の子どもの母。トレイラー暮らしだが、優しい夫はアンを愛し、彼女は彼のために歌を歌う。

余命2ヶ月!!それはあまりにも突然で、残された時間はあまりにも短すぎる。
アンは、深夜のコーヒーショップで、たった一つ残っていたパイナップル・チーズケーキを食べながら「死ぬまでにしたい10のこと」リストを書く。
1つ・・娘たちに毎日「愛している」という
2つ・・ 娘たちの気に入る新しいママを見つける

その中のひとつに揚げられた 夫以外の男の人とつきあってみる

これはね・・やっぱり私ってたぶん頭と心が堅いんだと思う。
あと2ヶ月しかないのに・・私だったら今まで自分が築いてきたもの、愛してきたもの(家庭や家族)そんなものの中にぎゅっと包まれて過ごすと思う。暖かさに包まれて、居心地よく、そして家族を悲しませて・・過ごしてしまう・きっと。
だから、アンに共感はしなかった。アンの夫ドンが若くて、優しくて甘いマスクで私好みだったせいもたぶんにあるけど、どうして・・って思ってしまう気持ちが先にたった。
妻とか母とか、娘とかいうそういう肩書きのついていない、ただのアンとして最後に誰かと向き合いたい・・それは彼女の自分をごまかさない、とても正直な気持ちだったのかな。だからこそ、リーとの愛は切なかったな〜。(でもね・・深夜のコインランドリーで寝ちゃったりしたら危ないですよん・・リーみたいに寝顔見てるだけの人ばかりとは限りません!)

こういう内容のお話なのに、涙、涙・・ではありませんでした。
最後まで、家族を愛し、子どもを思い、なおも彼女を思うリーをも愛する彼女には、むしろ力強さを感じました。
でも、病状が進んだアンがベッドから、薄いカーテン越しに彼女のいない家族を見つめるシーン。これは・・ぎゅっときましたね。
自分のいなくなった世界を見るかのような。

アンの周りの人々。
彼らが語る、それぞれの思い。
アンに病状を告げる医師から、ダイエットのことしか頭に無いアンの友人。そして美容師・・・
みんなとてもいい味だしてました。それぞれが語る、いろんな思い。

う〜ん、でも結局彼女は誰にも何も告げなかったのですね。
無理だな、私には。そんなに強くないし、反対の立場だったら・・絶対言って欲しいし。
むしろ、大声で叫んで、ものすごい乱れて。そんなのもいいかもしれないと思ったりしましたけど・・
この映画は、ナンシー・キンケイドという人の短編が原案になったいるらしいのですが、その小説ではアンは周囲に告白しているんですって。それを秘密にしたらどうなるのか・・・ってことから映画は生まれたらしいです。

あ、最後にこの映画のパンフ、小さくてなかなか可愛いのですよ。中身も凝ってて面白いです。映画に出てくる小説やミュージシャンなどのキーワードを説明してくれているページもあって、お勧めですよ〜。


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