瞳's Cinema Diary
好きなスターや好みのジャンルにやたら甘い、普通の主婦の映画日記。
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2003年08月17日(日) 「英雄」

2002年中国 監督 チャン・イーモウ
キャスト リー・リンチェイ トニー・レオン マギー・チャン チャン・ツィィー チェン・ダオミン

秦王に謁見する一人の剣士“無名”。彼は秦王を狙う刺客たちを倒すことによって、王に10歩まで近づく権利を得たのだった。
しかし、王の目は無名の殺気に揺れるろうそくの炎を見逃してはいなかった・・

映像の美しさに酔いました。
戦いの場面があれほど美しいとは!
雨粒の一滴さえもが美しくて。
飛雪と如月が戦うシーン。真っ赤な衣装の二人が紅葉した銀杏の中、舞う、舞う!銀杏も舞う!見惚れてしまいました。そして戦いが終わったあと銀杏が真っ赤に染まってゆくのですが・・その鮮やかで悲しいこと。
無名と残剣が戦うのは美しい湖の上。波紋を残しながら飛びつづける二人の姿は、静かで美しく。
どのシーンもとても印象的でした。

二転三転するストーリーにあわせて、無名以外(彼はずっと黒い衣装なんですよね)の残剣、飛雪、如月たちの衣装の色が赤から青、そして白へと変わっていく様を楽しみました。
この映画は本当に色が綺麗ですね〜。
でも残剣・・何度も・・・・。痛そうでね・・・

中国の歴史は壮大すぎて、秦の歴史もあまりよく分からないのですが、秦王は後の始皇帝ですよね。あの有名な。さぞかし、いろいろな逸話やエピソードがその生涯にあったのでしょう。これはそんな中のひとつなんでしょうか。
剣と書・・お話の中のキーワードはいかにも中国らしいものですね。

歴史ものとしてだけではなく、残剣と飛雪、そして如月のラブストーリー、そんな風にも観れた作品でした。

今朝(19日)「トクダネ」を観たら衣装担当のワダエミさんが出てらして、なんとあの色のシーンの移り変わりは彼女が提案したそうです。衣装も日本とイギリスの染料を持っていってミネラルウオーター4トンで染めたそうな(中国の水では綺麗に染まらないそうです)。
素晴らしかったですっ、ワダさん。



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