贈る届く



 独白。


あたしは女だから、貴方の恋愛対象にはなれなくて、
だけど女であることを、最期の切り札にしています。

「何で笑うん?」

そんなの、貴方が好きだから。

一緒にいると、笑顔しかでないよ。


だからかな、ひとりでいると倍、切ない。



貴方といる時のあたしが、タブン一番飾らないあたし。
何でこんなに、素でいられるのかなって思うほど、
貴方といると、ほんわか 肩の力が抜けるんだよ。


「すき」

言ったら、困ると苦笑い。

お互いの気持ちを話すうち、
あたしの何を受け入れてくれたのかな?

くっつくことを、抱きつくことを、赦してくれた。


あたしとなら、結婚できるメリット?
子ども欲しいって願いを、叶えられるメリット?

あたしが、
「貴方に彼氏が出来たとしても、それは浮気だと思わない」
って、言ったから?



「今更、異性を好きになるなんて怖い」

言いながら、でも、
一晩中、抱き締めて眠ってくれたのは何故?



「キスしたいって思うのはルール違反かな」

ごめん。ズルイ言い方したね。
でも、躊躇いながらも、キスをくれたのは何故?


あたしは、傷つかないよ。
だから、あたしにキスしたことを後悔しないで。


あたしを傷つけまいと、ブレーキを踏む貴方。
「傷ついてもいい」って、その気持ちに嘘はないよ。


もし、貴方があたしを抱きたいと思う日が来たら、
壊れるくらい、抱き締めてください。



貴方が、彼に伝えられない気持ちを、
好きなだけ貴方に伝えられるあたしは、

それだけで幸せなのだと、思うよ。

だけど、さ。

欲は膨らんでいってしまうね。

貴方のトクベツになりたいよ。


貴方が彼に抱くような気持ちを、
どうか、あたしにも。

って、

希望を捨てなくてもいい?

2007年12月07日(金)
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