いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2015年05月25日(月) 観光、観光って、何をしたいのさ?@区議会連合審査会

 選挙のある4年に1回の予算は、義務的予算など「骨格予算(当初予算とも言う)」を、前任の区長と区議で決定し、選挙後の区長と区議で「肉付け予算(政策予算)」を補正予算として決めるのが常である。が、これは表向きで、実際には形を作っているだけなのだ。

 選挙前の当初予算の総額は2501億円余り、選挙後の補正予算額は、その1%にしかすぎない27億8500万円余りなのだ。さらに、うち17億円余りが、国の施策(特例給付金やマイナンバー)による「仕方ない補正」なのだから、まあ、「肉付け予算」といっても、セレモニーのようなものだ。

 さて、そのセレミニー予算の審査をするのが「連合審査会」という会議である。通常期は予算特別委員会を設置するが、選挙後の臨時会だけは、各委員会合同の連合審査会において2日間かけて「審査したふり」を行う。

 議員4人以上の会派は1時間以上の質問時間があるが、一人の次世代の党は、な、なんと、たった10分。それも、答弁の時間も含めるから、お役人はダラダラと答弁をするのだ。以下、本日の大きなお題である。

京急蒲田駅に観光情報センター設置(私の質問要旨)

羽田空港への分岐駅である京浜急行蒲田駅に、大田区観光情報センターを開設するための予算1億2289万円が計上されている。
そもそも、京急蒲田駅に到着した旅行者は、すでに宿泊場所も決まり、スケジュールも決定していると思われる。
誰に何を発信して、いかなる目標をかかげているのか?
羽田空港内にも同様の施設を開設したが、その成果はどうか?

マーケッテイングの視点「誰に(ターゲット)」「何を(商品、素材)」「どのようにして(戦術、戦略)」「どれくらい(目標値)」が、まったく見えない。

私が地域活性化等調査特別委員長だった当時、JTB、日本旅行、はとバスの商品企画担当者を呼んで、区内を委員と共にまわって、大田区の観光資源について各社から意見を頂いたことがあった。専門家の結論は「大田区で単独で観光資源になるものはない」だった。

所謂、観光にこだわる必要はない。何を資源に観光振興をするのか。産業観光などに特化すべきだ。どう考えるか。

(以上、質問要旨)

 大田区では前区長が「観光振興は行政のミッションではない」と、頑なに観光課設置に反対していた。ところが、現区長になってからは、観光課どころか、観光・国際都市部なる「部」まで作ってしまったのだ。1人の部長と5名の課長さんを擁して、いったい何を、どうするのか。

 単に流行り物に飛び乗ったとしか思えないのだが。そのほかには、羽田空港でのお祭り「空の日」に4000万円、大田区のイメージソング制作に1200万円など、イベント屋の感もある補正予算である。


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