| 2012年08月16日(木) |
一度味わった蜜は捨てられない?大田区生活保護実態 |
今日は、区議会健康福祉委員会だった。前回私が要求した、生活保護廃止の理由別人員と、生活保護年齢別一覧が配布された。ここで、予想通りの実態が公開されたのだ。その資料の内容の概要は以下である。
平成23年度の生活保護廃止件数 1828件 うち主な理由 死亡 559件(30.6%) 疾走 262件(14.3%) 区外転出 110件(6%) 就労 272件(14.9%)
就労支援や、生活保護受給により生活再建をした件数は、生活保護廃止件数のたった15%以下にしかならず、生活保護人員からすれば2%以下にすぎないのだ。
あるべき姿は、生活保護により生活再建のとっかかりを見出し、就労し収入を増やして、生活保護から抜け出す、というものだろう。ところが、一度生活保護の恩恵に与ると未来永劫にわたり抜け出せない、という構図が見えてくる。
さらに問題は、15歳から64歳の就労可能世代の生活保護者は、実に7690人にのぼり、全生活保護人員15964人の48%にものぼるのだ。無論、身体障害などにより、そもそも就労できない方々の支援は大切である。が、本当にこの年齢の7000名を超える方々が「真剣に就労活動」を行っているのだろうか。
担当課長の答弁によれば、ハローワークに出向き、「就労に意欲を示せば」生活保護が廃止になることはないそうだ。実際に、就労意志なしで廃止になった件数は、本日の資料では「ゼロ」である。
再三申し上げている。社会福祉とは「人々の生きる心に炎を灯す」ことである。炎が消えそうな人に、当面の油を供給することである。ところが、この供給が過多になると、生きる心までが細々となってしまう。過ぎたる福祉は、人の生きる活力さえ奪う、と私が言い続けている所詮である。
必要な方には、充分な支援を!自ら立ち上がれる人には、適正な支援を!
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