いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2004年10月06日(水) さあ退席してください、共産党さん@こども文教委員会

 一昨日開催されたこども文教委員会、懸案だった『区立幼稚園廃園条例』と、それにかわる『幼児教育センター設置条例』が賛成多数で可決、本会議に送られることになった。

 7月26日の計画発表から2ケ月余りでの可決、実際の廃園は5年後という異例さには、自民、公明からも疑問の声が出たが、来年の都議会選挙で『お前たち、区立幼稚園廃園したろう!』と言われないためには、一日でも早めがいい、という思いがあったのかもしれない。

 行政の意思決定には、その自治体により色々なスタイルがあるようで、大田区のように首長(区長)の行政経験が豊かで、助役が実務家だと、トップダウンになりやすい。上で決定して、担当部課は、その決定に後付けで追いかけるから、どうしても理論武装が軽くなってしまう。

 さて、こども文教委員会は、自民2名(委員長を除く)、公明2名、民主・自由・未来2名、共産2名、ネット1名という構成であり、5つある常任委員会で唯一自公以外が多数派の委員会である。つまり、自公以外がまとまると、委員会の決定になる、という委員会なのだ。

 区立幼稚園廃止には我が会派7名の議員の多くも賛成を表明している(私も)が、拙速な議決には大いに問題があるとの態度だ。4日の委員会での態度は、自民賛成、公明賛成、ネット反対、共産反対ということで、我が会派が反対か、継続と表明すれば、委員会としては否決か、継続審査ということになる。

 否決の場合は、否決という委員長報告が本会議に出されるので、本会議の数の論理で覆されるが、継続となった場合は、本会議に上程が出来ない、という事態になる。つまり、条例が施行できない。いたずらに議会を混乱させることはさけなければいけないが、議会と行政の緊張関係を作ることも必要だ。

 結局、委員会開催の5分前まで、会派7名で議論しあい『賛成』との態度になった。委員会ではネットは当初どおり反対。ところが、共産党委員2名は『区議団』からの指示が届かなかったのか『継続』と主張した。その後の採決では、態度表明で『継続』を主張しても『反対』することが出来る。

 ところが、採決になると、担当書記(区職員)が委員会室のドアを開け、共産党委員に目で『出るよう』合図したというのだ。そして、彼女たちは、それに従って『退席』した。つまり、賛成も反対もしない、という態度である。これは、事務局の越権だと思う。つまり、ここで、退席しないで『反対』に主張を変えることもあり得るのだから。

 どうも議会事務局職員は、仕事熱心なあまり、議員の議会行動に踏み込んでくることがある。勿論、彼ら抜きでは議会は動かない。議長や委員長の発言のシナリオ作りから、委員長報告の作成、不測の事態への対処など、すべて事務局主導ですすめられる。しかし、今回の動きはどうだろうか。共産党の委員も不勉強だが、書記もそこまでお世話する必要があるのだろうか。

 難産だったが、区立幼稚園は全園廃止が決定され、幼児教育センターが設置された。決まったからには(まだ本会議での可決が残っているが)、大田区の保護者、幼児にとって、素晴らしいものが出来るよう、より一層研究していこう。

 委員さん、傍聴に来られていた保護者の皆さん、お疲れ様でした!

追記:上記、議会事務局の行為については、事務局職員の『総意』で次のよ   うに異議の申し出があった。
   
   越権ではない、法令や議会の諸規則に基づいた行動が取れるようにア   ドバイスすることも事務局の仕事である。インターネットのような反   論できない場で一方的に批判されるのは遺憾である。事務局のあり方   に疑問があるのであれば、議会運営委員会の場で発言して欲しい。


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