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2019年08月06日(火) 「Rym 9000」のこと

 昨日感想を書いた勢いに乗って、今日は長らく放置していた「Rym 9000」(sonoshee)の感想を。
 グリッチと呼ばれる過剰演出が特徴の縦STG。
 操作は移動とショットのみ。途中に出現するパワーアップを取ることでショットの種類を変更できる。被弾すると攻撃力が上昇する代わりにグリッチ演出が激しくなり視認性が悪くなる。この状態で出現するアイテムを取ると耐久力が戻り、被弾するとミスとなり面の最初からやり直し。

 最初に購入したときは、どぎつい原色の背景と過剰演出による視認性の悪さ、ゲーム画面の小ささでとてもゲームにならず、呆れて即削除した。その後、このゲームの実績達成率が平均達成率を押し下げていることが判明したので、渋々ながら再開してみることに。今度は全実績を達成するつもりできちんと向き合ったのだが、おかげでこの作品の意図が理解できた。

 まず、この作品の難易度は非常に低い。道中で弾を撃ってくる敵は少なく、ほとんどが体当たりによる攻撃である。また、自機のショットは種類にもよるが強力で、攻撃力は極めて高い。ボスはそれぞれ独特の攻撃をしてくるが、攻撃を把握してしまえばやはり簡単に倒せるようになる程度でしかない。
 なので、この作品の難易度を押し上げているのは過剰演出に他ならない。過剰演出のせいで、プレイヤーはミスの原因を突き止めるのに大いに苦労させられ、それがこの作品を難しいと錯覚させる要因になっている。この作品の最大の敵はこの過剰演出であり、それを克服してしまえばあまりの難易度の低さに拍子抜けしてしまうであろうかと。ただ、速攻撃破が高得点につながるという単純なスコアシステムのおかげで、スコアを狙うと元々自機が強いせいもあって攻める面白さは格段に向上する。逆に、スコアに興味が無ければクリア後にやり込む要素はあまり見当たらないかもしれない。
 曲はとても良く、映像と同調している演出もあって好印象。画像の過剰演出のせいか、曲がこの作品の良心のように思えるほど。

 視認性の悪さというSTGとしては欠点である要素を逆手に取り、単純な内容のSTGに刺激を与えるという目論見こそがこの作品の存在意義である。この一点主義への印象は最初は拒絶しかなかったものの、この作品を理解できた今では同人ゲームやインディゲームらしさが明確に現れていて十分に好感が持てるところまで変化した。ただ、やはり相当人は選ぶ。

 ところで、物語の方は世界を支配するJP Familyと、その抵抗勢力であるRevolutionariesが、月に眠るRym 9000という宝を手に入れるために争うと見せかけて、実はNX Familyを復権させるというGreen Dwellerの筋書きに世界が踊らされていたということでいいのだろうか。Green DwellerがNX Familyを支持する理由が今一つ分からないのだが、単に世界の新陳代謝を図るのが目的だったのかもしれない。


氷室 万寿 |MAIL
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