雪さんすきすき日記
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2016年07月09日(土) 「INSIDE」のこと

 8時半頃起床。今週も出勤。3時間ほどで切り上げるつもりだったが、いろいろ手を出したら5時間以上居座ってしまった。

 その後、整体に行って体をほぐし、シェーバーの替え刃を購入して帰宅。さすがラムダッシュ、5枚刃だけあって値段も7k超え。しかし、あの剃り味を体験すると、この値段にも十分納得がいく。

 帰宅後、Steamでうっかり買ってしまった「INSIDE」(Playdead)をプレイ。「LIMBO」のデベロッパーの新作ということで周囲で話題になっており、その雰囲気に流されてしまった感がある。
 横視点の2Dアクション。主人公である少年の目的や動機は全く不明で、ディストピア感溢れる世界で死を避けながらただひたすら進んでいく。
 操作は移動と掴む、ジャンプと至って簡素。この操作で、障害となる地形を乗り越えたり、行く手を遮る仕掛けを操作する。敵に発見されたり高所から落下するとミスとなるが、無限に再挑戦できる。アクション要素はそれほどでもないが、パズル要素は前作「LIMBO」とほぼ同程度の難易度かと(「LIMBO」未プレイなので、動画での印象を元に比較)。

 プレイしてまず最初に感じたのが、陰鬱な世界観の描写の細かさ。森を抜けた郊外には家畜の死骸が転がり、この時点で尋常でないことに気付かされる。そして、街に入れば住人?(人造人間?)はゾンビのような挙動しかせず、さらにそれを管理する人間もまばらに見受けられるところは、徹底した管理社会かそれとも階級社会の成れの果てか。そのゾンビが列車やコンテナに乗せられて物のように運ばれる様は、人権など存在しないかのよう。敵に見つかるとワイヤーのようなものが瞬時に飛んできて捕縛される様も薄ら寒いものがあり、まだ野犬に喉を食いちぎられる方が普通に思える。
 ただ、そのゾンビがとある仕掛けを使うことで意のままに操ることができて(これ自体もどこかおかしいのだが)、しかも彼らはとても協力的。高所から落ちた主人公を受け止めてくれるし、担ぎ上げてジャンプの距離も稼いでくれる。その従順さに、行動を長く共にすると愛着も湧いてきて、不気味な世界観の中の清涼剤的な存在であった(見た目はゾンビだけど)。

 ゲーム内容はそれほど凝ったことはしておらず、要所要所で仕掛けを解いて先に進むの繰り返し。この辺りは世界観こそ違えども、「LIMBO」の雰囲気を色濃く残しているという印象。先に述べたゾンビを使って解く仕掛けが特に楽しくて印象に残っている。

 3時間ほどでクリア。中盤までは淡々と進む展開であったが、終盤の展開には度肝を抜かれた。この体験をするだけでもこの作品をプレイする価値はあると思えるほど。この表現がしたくてこの作品を作ったとも思えるほど力の入った描写であり、その動きは必見ものである。ただ、かなり生理的に気持ち悪いので、耐性の無い人には厳しいかもしれない(仕掛けを解く動きはいちいち可愛いのだが)。パニックホラーの哀れな主役の気持ちはこんな感じなのかとこの展開で思った次第。あと、終盤でもゾンビの頼もしさは健在で、こんなになっても助けてくれる彼らには感謝しかなかった(この辺りを考察するといろいろ見えてきそう)。
 クリアはしたけど、いろいろと謎が残っていて正直なところ不完全燃焼気味ではある。ただ、前作「LIMBO」も考察が盛んに行われたようなので、今作もそれを待つことに。まとまった考察を読むことで、この作品を本当の意味で楽しめるような気がしている。


氷室 万寿 |MAIL
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