雪さんすきすき日記
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2016年05月02日(月) 「ACE OF SEAFOOD」のこと

 9時頃起床。朝からクリアするまで延々と「ACE OF SEAFOOD」をプレイしていた。

 というわけで、クリアまで到達したので、「ACE OF SEAFOOD」(Nussoft)の感想を。
 人類が滅亡した遠い未来。海生生物達は光線を放ち戦う術を身につけていた。プレイヤーもその海生生物の一員となり、仲間を率いて海の覇権争うこととなる。
 かつて同人ゲーム界隈を騒然とさせたあの「NEO AQUARIUM」の流れを汲む、魚類や甲殻類といった海洋生物が主役のTPSである。
 ゲームの目的は、海中に点在する漁礁を全て制覇すること。ただし、漁礁はそこを縄張りとする敵が守っているため、戦って奪わなければならない。最初は一匹での戦いとなるが、敵を倒して資源と遺伝子を入手することで、その敵を繁殖させて仲間にすることができる。繁殖により戦力を増やして漁礁を奪取し、より強い敵を繁殖できるようにしてさらに戦力を増やして、という過程を繰り返して戦力を拡大させていく。
 操作は一般的なTPSで、前後左右と視点移動に、攻撃とダッシュ、攻撃および陣形の切り替えが大まかな内容。攻撃方法は各生物に個別で、1〜4種類の攻撃を備えている。戦闘では最大6匹までを参加させて、4つの陣形を取って戦える。
 漁礁を入手すると漁礁容量が増加。仲間を参加させるにはその生物に応じた漁礁容量を消費するので、漁礁を増やしていくほど強力な生物を多数使用できるようになる。また、漁礁はセーブポイントも兼ねており、ここに入ってセーブと繁殖や編成の変更、漁礁間の移動を行う。

 海生生物が光線を撃って戦い、勢力争いをするという独特な世界観は、人類がまだ存在していた頃の「NEO AQUARIUM」からさらに進化しており、その設定だけで十分に注目に値する。しかも、その独特の世界観をチュートリアルでわかるまで叩き込まれるので、プレイヤーは半ば洗脳されたような状態でこの世界観に馴染まされる。この有無を言わさぬ強引さが実に素晴らしい。漁礁に入る度に表示される文章も、人類が過去のものと思わされる内容で、世界観の理解の助けになった。
 見た目に惑わされがちだが、ゲーム内容は仲間を率いて戦う素直なTPS。ただし、やはりその見た目からこれを理解するのはそれなりにプレイ時間が経過してからだったが。仲間の活用が攻略上非常に重要となっており、特に陣形の思考回路が賢いことから陣形を活用すれば格上の相手にも勝てる戦術的な面白さが好印象であった。また、海生生物が魚や甲殻類だけに留まらず、哺乳類や艦船に至るまで多様なところも、収集的な要素として楽しませてもらえた。戦艦や駆逐艦も倒すと遺伝子を出すことから、この世界では生物に進化しているようである。
 仲間の編成については、最弱の鰯で強キャラのタラバガニを倒す猛者も現れていることからも分かるとおり、非常に自由度が高い。魚類と甲殻類とでは操作性も戦法もまるで異なり、そこに船舶も加わるものだから、登場する生物を遊びつくすには相当な時間がかかりそうである。
 また、ゲームの舞台となる海洋が広大で、海の中を自由に泳ぎまわるという欲求もかなえて貰える。敵は基本的にこちらから手をださなければ攻撃してこないので、平和に海の中を泳ぎまわることも可能。魚群とすれ違う光景など、幻想的な雰囲気も味わえる。また、海洋生物の動きが実に生き生きとしていており、この動きには大きなこだわりを感じられた。さらに、探索範囲を広げていくことで海洋の全容が分かるようになっているので、探索要素としても楽しめた。岩の細い隙間を抜けたら新たな場所が開けたり、探索先で強敵に攻撃されて急いで逃げ帰ったりと、いろいろな体験をさせてもらえた。
 操作性に関しては別段問題無かったが、レーダーが毎回初期状態に戻るので、都度変更しなければならないのがかなり煩雑であった。初期状態は自機の周囲のみの表示だが、私はほとんどの場合方向固定の広範囲を使用していたので。あと、楽曲に関しては、「NEO AQUARIUM」のフジツボとタラバガニの印象が強すぎて、今作は普通だったというのが率直なところ。

 最初は鮭で始めて、中盤までは体力の高いスナッパーを主力に据えて進めていた。何だかんだで、体力が高いのは有利である。海域の探索は、移動速度の速いバラクーダで行い時間を節約。終盤は体力と攻撃力の高いヒョウアザラシで固めて全漁礁を制覇。船舶の経験値が高いので、それを倒せる武器を持つキャラなら強化度がすぐに最大になるのが分かってからは、仲間の成長も速かった。

 全漁礁を制覇して、ラスボスも倒したので、この作品は一段落。「NEO AQUARIUM」を進化させた発想の斬新さと、それを一段と大きな規模の作品としたことには感服。さらに進化した海洋生物の戦いを存分に堪能させていただいた。

 遊びで潜水艦でダイオウイカを倒してみようと試してみたのだが、艦首を垂直に上げて岩の隙間に潜航することでダイオウイカの攻撃を受けずにすむようにはなったのだが、ゲージを何度減らしても復活してしまうので、倒すのは無理という結論に。絵的にB級パニック映画っぽくて面白かったのに残念。


氷室 万寿 |MAIL
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