雪さんすきすき日記
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2009年05月09日(土) 「四季の狂剣」のこと(ネタバレやや有り)

 昨日、「あけぶれ」(OHBA堂)のインターネットランキングにて、難易度普通の記録が塗り替えられた。しかも、800万点台の大台というのだから凄い。私の中途半端な記録が1位というのは何とも居心地が悪かったのだが、これですっきりした。STGは永遠の二番手止まりで十分である。
 そのプレイの動画も公開されているので、後ほど拝見しようかと。

 「四季の狂剣」(みょふ〜会)終了。

これぞ正に少年漫画!
と、文字を大にしてしまうほど徹頭徹尾少年漫画的作品であり、大満足の内容であった。
 物語は主人公の容姿で前半と後半で大きく分かれており、前半は様々な人間模様を通じた主人公の成長物語が、後半は強さと強さの衝突によるドラマがそれぞれ繰り広げられる。前半は登場人物が多い上に物語の主軸が主人公に密接に関わっているので賑やかな展開だったが、後半は前半以上に大きな事件が続いたり前半で少し出てきた人間と妖怪の話も絡んでくるものの、そこにはあまり焦点が当てられず比較的淡々と進んでいく。前半に比べると盛り上がりに欠けるところはあるが、その分勝負の重さが際立つものとなっている。
 登場人物は魅力的なものが本当に多かった。個人的には、曳田不動と遊侠厳顔というジジイ達の潔さ、岡田呉羽の計算高さとその思い、桜坂幸運の背負うもの、二条両角の純粋さが特に印象に残っている。あと、戦闘場面を活用した演出による那由詫との勝負の悲壮さは、涙無くしては見ることが出来なかった。この演出にはただ感服するばかりである。

 先ほどPVを見直してみたのだが、戦闘場面で登場人物が変わる度に彼らの戦う理由が次々と思い出されて、目頭が熱くなってきた。

 気になったところといえば、登場人物によって音声の質の差が大きいということ。こういう素人っぽい所が見受けられるのも同人ソフトの味といえば味なのだが、この作品では特に音声が展開を盛り上げる要素として重要な位置を占めているので、今回はちょっと看過できないところもあるかと思われる。

 ともあれ、最初から最後まで中だるみすることもなく、手応え十二分な程に楽しむことができた。クリアすると登場人物と次々と戦っていくモードが追加されるのだが、各々が戦う理由を背負っている本編に比べると緊迫感や盛り上がりに欠けるので、ちょっと見送りかなぁ。


氷室 万寿 |MAIL
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