人妻の裏心 『皮肉な幸せ 21』 大きな過ち - 2005年07月13日(水) 毎週、毎週よくも飽きもせず疲れもせず出かけていくものだわ と、夫に嫌味の一つでも言いたいところだけど、 重大発表をしないといけないので、アタシはグッと我慢した。 夫が毎週出かけていく先を、相手を、 浮気している証拠を掴んでからじゃないと言えないから。 しかし、時折気持ち悪そうな態度をするアタシに 夫も気がつかないわけがない。 「どっか悪いのか?」 心配そうに気遣ってくれる夫。 証拠を掴んでから・・・と思ったけど、 今がチャンスのような気がして、とうとうアタシは夫に告げた。 「あのね、赤ちゃんが出来たみたいなの・・・。」 「えっ!?」 しばらくの間、夫は呆然としていた。 まさか、なにか感づいてる? どきどき、、、どきどき、、、、アタシの鼓動が 急速に激しくなっていく。 静まれ、、、静まれ、、、、気づかれちゃう・・・。 「ほんとに?赤ちゃんできたの?病院いって確かめたの?」 「うん・・・。」 夫はじっとアタシの顔をしばらく見つめた後に 大きな声で奇声をあげた。 「うぉーーーーーーーー! やったー!」 そして、夫はアタシをギュッと抱きしめると そう言ってアタシの唇にキスをした。 夫の広い胸に抱きしめられながら、アタシは思った。 妊娠を告げたのは、大きな過ちだったんじゃないかって・・・。 -
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