毎月1日は映画サービスデー。今回見たのは映画「蝉しぐれ」 この映画を一言でいうなら、「うーん、和食」って感じである。
やっぱり、アメリカ旅行の行き帰りとTVで、アメリカ系の映画は沢山 見たので、結構お腹一杯な感じで。 こういう時、一杯のお茶漬け、ではないが、やっぱりさっぱりしてそう な映画を見ると、あー、日本っていいなあ、なんて気になるのである。
映画は、市川染五郎、木村佳乃主演の身分違いの恋を描いたせつない 話なんだけど、市川染五郎の元服前を演じている石田卓也の感じが ちょっとよくて。
前半を彼がうまく引っ張ることに成功し、その後市川染五郎に代わって からも割とテンポよく話が進むので、ものすごい展開があるわけでも ないのに、飽きることなく、最後まで見ることができる。
同じく藤沢周平原作の時代劇映画としては、「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」の山田洋次監督作品があり、どうしても比べてしまう。 山田洋次監督の映画が、リアルさを追求した「本格時代劇映画」だとする と、こっちはより「TV時代劇」に近い感じかもしれない。 セリフも標準語だし。
でも、映画撮影の舞台となった山形県の農村の風景を見ているだけで、 ちょっとした旅気分というか、その時代にタイムスリップした気になる から不思議である。 TV時代劇のロケでは、この雰囲気を出すのは予算の関係もあって難しい だろうし。
お話自体も、感動の名作、というか無理矢理泣かせる方向ではなかった のも私にとってはちょうど良かった感じ。 もう一回見るか?といわれると正直うーん、だけどTVでやっていたら 見てしまうかも。 ハリウッド映画に飽きてお茶漬け食べたい人にオススメの映画です。
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