今回は映画ネタ。見てきたのは「リンダリンダリンダ」 ブルーハーツ好きな自分としては、てっきり「Girls meet The Blue Hearts」だと思っていたら、実は「A Korean Girl meets 文化祭」な映画 だった。
この映画、うまいなと思うのは、主人公の一人に韓国からの留学生、 ソンさんを加えて、高校の文化祭の数日間に話をしぼったことだろう。 彼女の視点から高校の文化祭を眺めることで、ありふれているはずの 日常の光景がまた別の印象を与えてくれるのだ。
それはまるで「不思議の国のアリス」のアリスにとっては不思議でも、 不思議の国の住人にとっては何も珍しくないように。 すなわち、この映画のソンさんを通すことで、観客の私たちも、彼女 たちの通う高校の、文化祭を疑似体験、もしくはプレイバックできる つくりになっているのである。
また、ソンさん役の女優、ペ・ドゥナの表情がいい。彼女が目を丸く することで、私たちが気づかない、日常のおかしさを再発見できるのだ。 だからこの映画は、現役のティーンエイジャーよりは、かつて高校生 だった大人か、もしくは日本語のわかる外国人にオススメの映画だと 思う。
なんかね、文化祭の空気感がとてもリアルな感じで、思わず自分の高校 時代を思い出してしまうのである。 自分も共学だったからかもしれないけれど、山田(前田亜季)とイガグリ 坊主の彼の微妙な感じとか、そうそう、懐かしい!って感じだったり。
やっぱり文化祭の直前なんて徹夜なんて当たり前だったし。 うちの高校は都立有数の進学校、と外で言われていたにも関わらず、 高3の夏という大事?な時期を大喜びで棒にふり、映画をつくるという 伝統があり。 その映画作りが佳境に入る9月は、ひどい時にはクラスの半分が公然と 授業をサボったものだった。さすがにその時は怒られたが。
で、一応プロデューサーだった私を含めた主要スタッフのほとんどは 当たり前のように一浪したが、今となってはそれもいい思い出である。 高校時代の一番の思い出って、やっぱりあの夏だし。
余計な事ながらその時の血と汗と涙の結晶は、学内の映画コンクールで 優秀賞をとったのみならず、読売主催の学生映画コンクール?でも見事 賞をとり、当時はまだ高価なCDプレイヤーをGETした。 ま、今から思えば私が何かをしたわけでもなく、チームの勝利だった 訳だけど。 なんてことはおいとくとしても。
この映画は、そんな学生時代の懐かしい思い出を思い起こさせてくれる いい映画だと思います。 映画の舞台となった高崎の町の風景も、どこか懐かしくていい感じで した。
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