| 2007年07月15日(日) |
070715_全国都市再生まちづくり大会2007 |
大型の台風4号は東海沖の海上を本土と平行に走りながら東へと駆け足で走り抜けたようです。昼過ぎにはもう雨も止み、風もそれほど強くはありませんでした。 しかしながら各地の交通機関は大きな影響を受けたようです。新幹線や飛行機も軒並み運休。今日の全国まち作り大会の参加者にも影響が大きかったようです。
今日から明日にかけてはNPO法人都市計画家協会が主催する「全国都市再生まちづくり会議2007(通称『全まち』)」が新宿の工学院大学をお借りして開かれるのです。
この全まち、全国でまちづくりを行っている人たちが集まって、さらに連携を深めようという目的で2004年に初めて開かれて以来、今年で4回目となる催しです。  内容は、いくつかのテーマごとに自分たちの成果を披露し、意見交換をする「まちづくり交流会」、言い出しっぺの伊藤滋先生をはじめとするまちづくりリーダーによる「トークイベント」、成果を張り出すポスターセッションなどからなっています。  わが機構も、まちづくり相談や密集事業などを行っているという宣伝をしていましたが、交流会などへの参加はあまり見られないのがちょっと残念。もっとこういう場に飛び込んでひたすら会話をして名刺を集めて歩けばよいのですがね。
さて今年の全まち、テーマは「連携」ということに置かれました。 「地域と行政の連携にとどまらず、大学、企業、商業施設、交通機関等が連携しあう、また企業にとどまらず、町づくり団体同士が連携試合、活動課題を共有して活性化して、つくり上げていくこと、また地域においてまちづくりの担い手を育てていくことが重要だと考えています」とその意味が説明されています。
ピンポイントでねらった相手やプレイヤー同士の連携が果たせれば言うことはありませんが、物事はそれほど簡単ではありません。とにかく「犬も歩けば棒に当たる」から始まることも多いのです。
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今日のまちづくり交流会では九州の荒尾市からの報告を面白いと思いました。そこでは、まちなかの空いているスペースにまちづくり研究所を置いて、なんとそこにワインづくりができるワイナリーを作ったのだとか。  荒尾ブランドのワインで地域が面白くなり元気が出たのだそうですよ。
九州ってあまりワインブドウができるとも思えなかったので終わった後に名刺交換をしながらその経緯を訊いてみました。  「先ほどのワイン作りの話を面白いと思いましたが、ワインの原料のブドウはどうしているのですか」 すると「ワインの原料は濃縮還元ワイン果汁をアメリカから買うんです。それに水を入れてもとの濃さに戻してから酵母を入れてこれでできあがり。案外簡単にできるんですよ」とのこと。
「ええ?では地元産のワイン、ということではないんですね」 「そうですね。でも売れる何かがあるのは良いでしょう」
「確かに。でも酒造りの免許などはどうされたのですか?」 「今はまだ仮免許をもらっているようなものです。正式な免許がもらえるためには年間6キロリットルを売らないといけないのですが、そういうことになるかどうかを確かめているところです」
荒尾市ではもう一種類、地場でとれた焼酎用の芋を、これは業者に委託して焼酎を造ってもらってもいるのだそうで、地域ブランドのお酒をNPOが作っているというのは面白い。
今日の交流会の中でも立派な活動をしている団体が多くありましたが、やはり課題なのは「いかにその活動を継続できるための資金を集められるか」ということだと思います。
ボランティア精神がなくてはできないのは当然なのですが、ボランティア精神だけに頼ってしまって、経済という側面をしっかりと考えなくては長続きしないということも分かってきています。
だからこそ、活動を下支えする資金調達が重要になりますが、それには日常的に売れてお金が入ってくれるものを開発するのが一番。そこでお酒に目をつけたという発想が面白いのです。
ワインの売れ行きを尋ねると「まだなかなか爆発的に売れる、というわけには行きませんが、ぼちぼちです」との答えでしたが、よそから来たお客さんにたとえ美味しくなくても『ここにしかない』ワインをごちそうするということはりっぱなもてなしです。 ほかにはない資源を探すことが重要ならば、ほかにはないものを作り上げるのと同じ事です。味はこの際二の次で、この土地のオリジナルである、という事実が大切なのだと思うのです。
その後のトークイベントでは、ヨーロッパのワイナリー育成の話がパネリストの一人から出て、「ヨーロッパでは、大きなワイナリーには税率を高くして、小さなワイナリーには税率を小さくしているところがあります。そうやって地域の味の文化を守ろうとしているんです。日本ではそういうことをしないので、地方の蔵本がどんどん潰れて行っている。これは残念ですね」という話がありました。
地域のオリジナルの味の文化が売れるということ。このことの大切さを改めて感じたのでした。
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夜はもちろん懇親会の嵐。北海道からもたくさんの知人が押し寄せてきて大いに盛り上がりました。
明日も熱心な議論をいたしましょう。
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