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| 2004年07月04日(日) |
1歳6ヶ月29日目:危篤 |
昨晩に引き続き、朝食もわたしが用意しました。 わたし達と交代するために戻ってきたえみこくんも含めて5人で朝食を食べました。 そして食事を終えた時に電話がなりました。
危篤だから、早く病院へ来て。 とても慌てた声で、お義母さんがそう言っています。
2階に眠りに行っていたえみこくんを叩き起こし、2台に分乗して病院へ。 ひいおばあちゃんはお留守番です。
家から病院まで、車で30分かかります。 「どうか間に合って!」と祈りながら車を猛スピードで飛ばし、病院へ着くと走って病室へ向かいました。 お義父さんは苦しそうでしたが生きていて、わたし達は「間に合った!」と胸を撫で下ろしました。 そして検査をして分かったことは、健康な方の肺が気胸になっているということ。 病室から動かすことはできないので、病室で気胸の処置をすることになり、家族は外で待つことになりました。 しばらくして部屋に入ると、もう片方の肺からもチューブの出た姿のお義父さんがいました。 全身、管だらけです。 その姿を見ながら、それでも少しずつでもこの管が外れていくよう、家族で頑張ろう!と思いました。
麻酔が切れると、切開した部分が痛いと顔をゆがめてお義父さんが訴えます。 看護師さんに痛み止めの筋注を打ってもらい、それでもあまり効かないと辛そうにしていて可哀想で仕方がありませんでした。 それでも、気胸の処置をした後の肺をレントゲンで撮影してもらうと一目瞭然、わたし達が病院へ到着した時に見せてもらったレントゲンよりも状態が良いくらいで、きっとこのせいで調子が悪かったんだね、これで良くなるね、とみんなで喜びました。 先生によると、分かりにくい場所が気胸になっていて、発見するのに時間が掛かってしまったそうです。 とにかく調子が良くなったので、パパと話し合って東京へ戻ることにしました。
「引越の片づけも終わってないし、明日から仕事だから、これから東京へ戻るね。」 そう、お義父さんに報告すると、お義父さんが握手を求めてきました。 こんなことは今まで始めてで、少し驚いてしまいました。 今回わたし達が帰宅したら、もう会えないかもしれない。 そんな風に考えているのでしょうか。 「病は気から」だから、絶対に諦めずに頑張る…そう言っていたお義父さんでしたが、やはり内心不安なのかもしれません。 気胸の処置をしたあと「良くなるかも!」と浮かれていましたが、すっと現実に引き戻されてしまいました。 お義父さんにとっては、毎日が真剣勝負で、明日のことは考えず、一日一日を必死で生きているのでしょう。
本当に必死なんだ。余裕なんて、無いんだ。
わたしの不安な気持ちを悟られないよう、笑顔でお義父さんの手を握りました。 「お義父さん、また来週来ますね!」
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