川崎連絡会議日報

2005年12月23日(金) 本の紹介

明治大学の清水先生から、本の紹介がありましたので、ご案内します。
鄭香均さんも「戦前の思想を露呈した最高裁判決」との小論を書かれています。

川崎連絡会議 上田

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今回、私が憲法特集部分の編集に関与することになった『季刊 軍縮地球市民』(明治大学軍縮平和研究所)第3号(「特集 日本国憲法の実力」)が発行されました。特集部分はかなり盛りだくさんになっています。もしご関心がある方は、是非、購入していただけると嬉しいです。全体268頁、定価は1260円です。下記の目次部分またはホームページをご参照下さい。
http://www.gunsyuku.org/no3t.html
明治大学軍縮平和研究所編集部
TEL03−3239−8145
FAX03−3239−8146

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季刊『軍縮地球市民』第3号 目次

<グラビア>
 今を生きる子どもたち(豊田直巳)

<詩>
 風倒木(桜井哲夫)

【特集】日本国憲法の実力
<対談>[改憲阻止の新たな戦術]政教分離の原理原則論に立つ(姜尚中×丸川哲史)

犬に論語(辛淑玉)

<日本国憲法の理念と現実>
 (国民主権)
   天皇制:憲法改正と天皇の位置付け(笹川紀勝)
       「国民主権」を覆い隠す「女帝」容認論(桜井大子)

   9条:憲法9条という現実(浦田一郎)
      平和運動としての民衆法廷(前田朗)
      戦争協力を強制する「国民保護」法(大西一平)

 (平和主義)
   平和構想:平和を構想するとは何か(大久保史郎)
        GPPACー紛争予防と9条(川崎哲)
        天理市の無防備地域条例制定運動(稲垣秀樹)

(人権)
   平等:24条を中心に(中里見博)
      社会的なものと障害者福祉(市野川容孝)
      女性から見た「24条」と戦後(長谷川曾乃江)
      戦前の思想を露呈した最高裁判決(鄭香均)

   自由権:近代との対峙(佐々木弘通)
       国家から身をはがそう(渡辺厚子)
       「安全」と「自由」の相克ー進展する監視社会化(清水雅彦)
       思想処罰につながる共謀罪に反対!(海渡雄一)
       パトリオットまで飛び交う靖国訴訟(辻子実)
       「首都大学東京」問題と学問の自由(初見基)

   社会権:社会的排除に抗する立憲主義の可能性(笹沼弘志)
       環境権について(山浦康明)
       不登校という政治思想(高橋一行)

 (統治)
   国会・政党・選挙:議会制民主主義の危機(上脇博之)
            政党助成金違憲訴訟が問いかけるもの(大久保賢一)
   
   行政・司法:首相公選論が内包する国民主権の空洞化(吉田栄司)
         日本国憲法の司法とその状況(小沢隆一)
         警察の組織的な裏金づくりは憲法への挑戦だ(高田昌幸)
         市民参加への道と裁判員制度(新倉修)
         善意からも始まる戦争への道(上原公子)

<憲法の歴史>
 「改憲」を押しとどめてきた力(松井隆志)
  改憲案の戦後史概観ー「全員一致」への志向(岡田健一郎)

<外から見た憲法>
  日本の憲法問題と日韓関係の非対称性(権赫泰)
  憲法と沖縄(大田昌秀)
  第9条:和文と英文の差異(中村久司)

<憲法を知る6冊>ーー(清水雅彦)
  渡辺治 著『憲法「改正」−−軍事大国化・構造改革から改憲へ』
  水島朝穂 編著『改憲論を診る』
  全国憲法研究会 編著『法律時報増刊 憲法改正問題』
  石埼学 著『憲法状況の現在を観る−−9条実現のための立憲的不服従』
  井筒和幸ほか『憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言』
  9LOVE 編 『9をまく SOWING NINE』

―――― 以上、特集内目次 ――――

<インタビュー>
  問われる日本の胆力(寺島実郎)

<核の世界を超える>
  在韓被爆者の自分史(前編)(宋任復)
  原爆加害国になった日本 第3回(笹本征男)

<演劇評>
  二兎社『歌わせたい男たち』(山口宏子)

<連載>
  宇都宮徳馬 人と思想 第3回 (國弘正雄)
  平和は実現できる 第3回:熱きアジアから(伊藤千尋)
  分断される「市民」 第3回:立憲主義を堅持せよ!日弁連人権擁護大会シンポジウム実況中継(斎藤貴男)

<平和運動と思想>
  敗戦から60年―近現代史を知ろう―(磯浦康二)
  戦争中毒の特効薬・憲法第9条:チャールズオーバービー博士に聞く
  米国に平和省を(きくちゆみ)
  9・11とアメリカ・キリスト教平和思想(3)(延原時行)

<軍事>
  「力」を負かした「時間」(岩島久夫)
  2006年度以降の自衛隊再編と海外派兵(池田五律)

<運動紹介>
  九条の会(小森陽一)
  パレスチナ子どものキャンペーン(田中好子)

<ワールド・ナウ>
  ヨルダン:追われた故郷への当然な願いーパレスチナ難民の帰還権を考える(清末愛砂)
  パレスチナ:「支援」とは?(小田切拓)
  中東:原油高で沸く中東経済とオイル・マネーの流れ(藤森浩樹)
  イラク:陸上自衛隊の現在〜イラク派遣がもたらしたもの〜(大谷直人)
  タイ:スマトラ沖地震から300日〜タイの被災地が抱える新たな問題〜(下田寛典)


  ベトナム:国道1号線から見えたもの(川崎陽子)
  中国:日中友好回復への道(田所竹彦)
  ドイツ:「戦争と平和の間で」ーベルリンの展示からー(斎藤晢)
  日本:生の無条件擁護と「8月15日事件」(山口素明)

<教育>
  教育基本法「改正案」の動向と問題点(三上昭彦)

<平和の歌>
  純心学徒隊と「千羽鶴」への思い(佐藤洋子)

<風聞書感>
  市村弘正・杉田敦 著『社会の喪失ー現代日本をめぐる対話』、中公新書
   評者/宇野邦一(立教大学文学部教授)

  道場親信 著『占領と平和<戦後>という経験』、青土社
   評者/源川真希(東京都立大学、首都大学東京 教員)

  ロザリー・バーテル 著、中川慶子・稲岡美奈子・振津かつみ 訳
  『戦争はいかに地球を破壊するかーー最新兵器と生命の惑星』、緑風出版
   評者/中川慶子(園田学園女子大学名誉教授)

  鎌田七男 著『広島のおばあちゃん』、シフトプロジェクト
   評者/丸屋博(広島共立病院名誉委員長)

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