2010年08月25日(水)  砂漠の帝王。
 
「やっぱりここには海がない! 海が見たいんだ! 海はどこだ! うわーん!」
「ヨシミさん、今日もご乱心ですか」
「てぇへんだ! てぇへんだ!」
「一体どうしたんですか?」
「てぇへんだ! 底辺だ! 要するにてぇへんであって底辺なんだ俺は。何をやったって上手くいかねぇ。愛するものはただ失っていくばかりで。考えてもみろ。ヤキソバUFOってあれストレート麺にする必要あったか? ああ足が痛い。俺はもう故郷の砂浜は走れない。砂浜と錯覚して走り続けていた場所は砂漠だったとようやく気付いたんだ。東京砂漠で足を挫いて痛風になってしもうた」
「どっかで診察受けたんですか?」
「いや、患者さんがそう言ってた」
「先生は?」
「知らない」
「知らないって。ちゃんと検査して診断受けなきゃダメですよ」
「そうですよね。じゃあ検査して下さい」
 
と、看護婦さんに採血してもらって尿酸値を測ったところ正常値であったため、くるぶしの痛みは痛風によるものではなく、やはり東京砂漠で足を挫いたという観念の問題のような気がしてやまぬ。
 

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