2010年08月09日(月)  アングロサクソンティー。
 
定食屋の帰り、妻とスタバへ。あすこの客は全員都会の虚構という作品群なので上京したてのような緊張感はもはやないのだが、やはりメニューを選ぶ時は緊張する。緊張し過ぎで美味いのか不味いのか、そもそも飲み物なのかコスメ商品なのかわからないものばかり注文してしまう。
 
「アッサムブラックティーラテ、トールで下さい」
「ありがとうございます。それではこちらから茶葉をお選び下さい」
「……」
 
「どうしたの?」
「……。茶葉選べって言われた」
「は?」
「アッサムブラックティーラテってやつ注文したら茶葉選べって。つうかアッサムブラックティーって茶葉じゃねえのかよって思ったけれど店員が自信満々に茶葉選べっつうからいくつか書いてある中からカモミールブレンドにして下さいって言ってこれ。アッサムブラックティーラテのカモミールブレンド。なんだそれ。アングロサクソンのプロテスタント系白人みたいな。難しい言葉並べるのがお洒落なの? それとも難しい言葉を言われてさも知ってるかのようにそうそうそれそれって頷くのがお洒落なの? だったら俺は何度でも頷くぜ。そうそうそれそれ。そうそうそれそれ」
 
「ちょっと声大きいわよ」
「あ、ゴメンね。でもさ、さっき定食屋行って刺身の種類何にもわかんなかったじゃん。それを人はきっと笑うだろうけどさ、そういう人達だってスタバでなんとかティーの茶葉選べって言われて、メニューの下にちっさい文字でラベンダーアールグレイだのカモミールブレンドだのハイビスカスブレンドだの書いてあってお前それ知ってんのかよって。赤貝を赤貝だと知らずに美味ぇ美味ぇ食ってる俺と何が違うんだよって言いたいんだよねこれはマックシェイクみたいな味がしますね」
 
妻から店を追い出された。
 

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