2010年02月02日(火)  おとうさんは別所。
 
渋谷のNHKホールを前にして、「ちょっと緊張してきた」と小走りにトイレに行き、十数分帰ってこなかった妻。「ハナねー、ウフフフフ!」と、湧き上がるテンションを抑えられない娘。
 
今日は待ちに待った「おかあさんといっしょ」の収録日である。毎日僕が歌のお兄さんや体操のお兄さんとなり、分譲マンションのリビングでリハーサルを重ねた成果が試される時。
 
保護者は1人しか入れないため、妻と御ハナがスタジオに消えた後、500メートルほど歩いた所にあるNHKスタジオパークへ。入場料200円を払い、わき目も触れずおかあさんといっしょのスタジオ見学ができる場所へ。
 
スタジオ内には入れないが、スタジオ2階のガラス越しにスタジオを見学できるのである。窓の大きさは高さ2メートル幅3メートル。僕が到着したころには熾烈な場所取り合戦が始まっており、たとえ関ヶ原の合戦で西軍に籍を置いたとしても何となく生き残る自信のある僕は、そのような生きていると時々遭遇する社会での小競り合いに、上手く波に乗らずに上手に対処することができるので、なんとなく良いポジションを確保し、御ハナの登場を待つ。
 
たくみお姉さん、だいすけお兄さん、体操のよしお兄さんとまゆお姉さん。結婚でもしないと一生知ることのできなかった有名人。ということは、僕が結婚して子供ができたからこのお兄さんお姉さん達を羨望の眼差しで見ているのであって、結婚せず子供もいなかったらこの人達は何なんだろう。有名になるってどういうことだろう。自己実現とは何ぞや。人間の究極的な目的とは、自己を越えた何ものかに統合されるというトランスパーソナルな視点から体操のお兄さんやっぱ足長いな。たくみお姉さんのあらゆる妬みや嫉みを包容しうるぶりっこは逆に好感が持てる。御ハナはだいすけお兄さんに腕を回されてチョットヤメテみたいな顔をして振りほどいてしまった。歌のコーナーでは体操のよしお兄さんの隣を確保し、いい大人がなぜこんなひょうきんな仕草をしているのだろうと疑念に満ちた表情で半分口を開けてお兄さんをずっと見上げている。
 
御ハナ。もっと子供らしく。わんぱくでもいい、たくましく育ってほしいと、ガラス窓を隔てたスタジオパークからこんにちはしてもその思念は届くことはなかったが、着ぐるみのキャラクターにはやたら心を開いている様子であった。
 

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