2006年11月06日(月)  僕は馬鹿でみんな馬鹿だった。
 
年末に高校の同窓会があり、誰からか僕の携帯番号を聞いた級友がたびたび電話をよこすようになった。人によっては十年振りくらいに会話する友人もいて、懐かしくて楽しくて、十年も会わなかったら会話も続かないんじゃないかと思うけど、いくらでも話し続けられることに驚いたりしている。今日は一緒に飲んでいるらしい友人達から十数年振りに電話があった。
 
「今みんなで飲んでんだよ」「あ、じゃあ今から行くよ」「お前どこいるの?」「東京」「じゃあ明け方には着くな」
 
と、つい先日話をしたように馬鹿な話ができる。そして「お前は馬鹿だ。本当に馬鹿だ。今度会ったらいっぱい語ろう。しかしお前は相変わらず馬鹿だ」と、馬鹿だ馬鹿だと言われてるうちに懐かしさが込み上げてきて、今すぐ田舎に帰って皆で酒を飲みたい気分になった。
 
というのは、大人になってから人から馬鹿だと言われることが無くなって、いくら馬鹿なことを言っても「面白いねぇ」と言われるくらいで、いくら馬鹿なことを書いても「こいつは馬鹿だ」とは言われない。大人になってからできた友人に「馬鹿だ」と言われるまで仲が良くなるのは難しいと思う。どれだけ近付いてもどこかに一線を引いているような。それは相手が引いているのかもしれないし、僕が引いているのかもしれない。
 
でも高校の友人達は、ほとんどが高校で付き合いが止まり、付き合いがあるとしても1年か数ヶ月に1回会う程度なので、馬鹿ばかりしていた僕はいつまでも馬鹿で、馬鹿だと言っていた友人は今でも馬鹿だと言う。何年経っても何十年経っても、僕達はあの頃の僕達なのだ。
 
東京に住んで身を削るように仕事をしても、遠い田舎では僕のことを「馬鹿だ」と言ってくれる友達がいる。たったそれだけなんだけど、それが、ものすごく心強いような気がした。
 

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