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| 2006年08月23日(水) 真実テレビジョン。 |
| キッチンで夕食を作っていた妻が、突然腹を押さえしゃがみ込んだ。「うっ……! い、痛い……っ! お、お腹が……ぁ!」「お、おい! 大丈夫か!」僕は冷たい汗を流す妻を抱え上げ、ベッドに寝かせ、すぐに救急車を呼んだ。 「なんてテレビでよくある場面は現実ではありえないんだって。今日母親学級で助産婦さんが言ってた。陣痛は我慢できる痛みから始まるんだって」 と、歌うように言う妻の話を聞いて僕は安心しました。僕はあのテレビの一場面みたいに、唐突な耐え難い陣痛の始まりと共に、出産シーンが始まるのかと思っていた。ちょっとドキドキしていた。戦々恐々としていた。またテレビに騙された。というのは、以前も妻の指摘によって、テレビの演出に騙されたことがあったから。 夜景の見えるレストランや、海の見える欄干で、意を決したように突然彼氏が彼女に小さな箱を渡す。「これなに?」見ての通り指輪のケースじゃんと思うけど、テレビの場面ではここでは指輪だと気付かない。「開けてみて」「うん」ダイヤの指輪「結婚しよう」「え?」「僕と結婚しよう」「わーん」感動の涙。 妻は言う。こんなのってちっとも嬉しくない。高価な指輪を買うのであれば、せめてデザインだけでも選ばせて欲しい。あとサイズの確認とか、念入りに行って欲しい。だってそうでしょ。指輪貰って嬉しくないわけじゃないけど、いざつけた時にサイズ合わなかったら、また買ったところにサイズ合わせに行かなくちゃなんないじゃない。二度手間よ。私、生きているうえで二度手間ほど無駄なものはないと思ってるの。勝手に指輪買って、突然結婚しようって、あれは男のエゴよ。エゴラッピンよ。 エゴラッピンではないと思うが、妻が言うことは確かに一理ある。今後気を付けようと思うけれど、今後プロポーズする機会は一生ないと思うので、まあ確かにねーと他人事のようなリアクションを取るだけだが、陣痛に関してはとても有益な情報になった。テレビというものは本当にあてにならないぜ。もっと真実を見る目を養わなければ。というわけで、今月より新聞を取るようになった。1ヶ月無料で、ダンボール一箱分の洗剤をもらった。 |
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