2006年07月16日(日)  無機質ライフ。
 
引越したマンションは2DK。和室と洋室がそれぞれ一部屋。和室を寝室に使うので、洋室はできるだけ生活感がないような感じに仕上げて欲しいという妻の要望の元、できるだけ物を置かず、テレビ、ソファー、本棚、赤い棚だけのシンプルな部屋に仕上げて、どう? 生活感ないでしょ? 気に入った? と、妻に訊ねると、「なんか無機質感いっぱいね」と、お前が生活感ないようにって言ったやんけーと思ったけど、この部屋から僕等の新生活が始まるのだ。
 
と、思ったけど、妻はベッドのある和室からほとんど出てこない。僕は無機質な洋室でテレビを見ている。「ねぇ、こっちにおいでよ」と妻に言っても、うん、あとで行くと言ったきり出てくる気配がない。お腹もかなり目立ち始め、仕事以外はベッドに横になっている方が楽だという。その気持ちはわからなくもないが、たまにはこっちでも過ごして欲しい。新居なんだし。と、ソファーの上でいじけていると、妻が洋室の入口に顔を出し、部屋を見渡してキョロキョロしている。
 
どうしたのか訊ねると、小さな声で「入ってもいいですかぁ」と言う。自分の家なんだから随意に入ってくればいいだろうと言うと、「おじゃましまぁす」と他人行儀に入ってきて、落ち着かない様子でソファーに座り、3分も経たないうちに「おじゃましましたぁ」と言って和室に戻っていく。なぜ、なぜ洋室でくつろがないんだと訊ねると、「だって無機質なんだもの」と言って、おいでおいで、と、ベッドに横になって二人でテレビでも見ようと言う。
 
そういうわけで、広い部屋に引っ越したというのに、二人ともほとんど和室で生活するようになった。あの無機質な洋室の使い方は未だ見出せず、結局僕等に必要なのは、6畳1間のスペースだけだということがわかった。
 

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