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| 2006年05月25日(木) トントントン。 |
| 妻のお腹は6ヶ月。毎晩僕は妻のお腹をマッサージしたあとに妻のおへそを媒介にして、赤ちゃんに今日の出来事を話し掛けている。妻と意見の食い違いが起こると、まだ名前が決まってないので「ややちゃん」と呼んでいる赤ちゃんに意見を求めて、「うん。……うん。そうだよねー。ママの言うこともわかるけどねー。……そうそうそうなんだよ。現実的に考えるとパパの意見が妥当なんだよね。うん。ややちゃんいいこと言った」と、赤ん坊を味方につけてニヤニヤしていると、「そ、そんなことややちゃん言ってないでしょ!」と、妻は本気で怒るそんな6ヶ月。 午前2時。妻はぐっすり眠っている。僕はパソコンの電源を切って歯を磨いてベッドに入る。妻におやすみのキスをして、妻はいつもそうなのだが、ぐっすり眠っている時にそういうことをすると眉間に皺を寄せて顔をそむける。そんな妻の無意識の行動に悲しくなりながら妻の下腹部をポンポン叩いてから手を添えて、いつものように「ややちゃんおやすみ」と小声で声を掛けた。 トントン。 あ、返事した。 い、今返事したよね。トントン。 トントン。 深夜2時に生命の神秘に触れた! ややちゃんが、ややちゃんが動いてる! 僕をパパと認識してるのかしら! 先日読んだ育児本に「父親に触れることで、赤ちゃんは母親以外の第三者と初めて接することになります」と書いてあり、こんなに頑張ってんのに第三者かよー! と、ひどく悲しくなったが、今、僕は、お腹の中の赤ん坊と会話をしている。ややちゃんパパだよ。パパだよ。僕が毎日ママのお腹をマッサージしています。偉いです。偉いパパです。ママは最近ひどい便秘です。ややちゃん、そっからちょっとママの腸を刺激してあげて下さい。あともっと牛乳飲めって言ってあげて下さい。ややちゃん、ややちゃん、トントン、トントン。 もうウゼーよとでも思われたのか、3回目以降はいくら呼び掛けても返事してくれなくなったが、嬉しくて嬉しくて熟睡中の妻にキスをしたが、再び顔をそむけられて悲しさと嬉しさが一緒くたの気分のまま就寝。 |
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