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| 2002年10月14日(月) 冷凍食品に関する小言。 |
| 「また冷凍食品かい。早く嫁さんもらいなよ!」 スーパーのレジ。いつものおばさん。 痩せた顔に度の厚い眼鏡をかけて、白髪混じりの長い髪の毛は後ろで束ねている。 僕がそのおばさんのレジに並ぶと「またアンタか」と言って レジを打ちながら小言を並べる。 「こんなもんばっか食べてるとな、嫁さんもらう前に死んじまうよ!」 おばさんは雇われの身という立場を忘れて店内の商品にケチをつけまくる。 今日は冷凍食品半額の日だから、僕以外にも冷凍食品を買っている人はいっぱいいるというのに 大きな声で僕のカゴから豪快に「はい冷凍!はいこれも冷凍!」などと言いながらレジを打つ。 僕は苦笑いをしながらレジが終わるときを待っている。 僕の列の後ろでは子供連れの主婦がクスクス笑っている。 「アンタな、いい年して仮面ライダーだかウルトラマンだかわからんけど こんなチンケなオマケ付きのお菓子を買ってるから嫁さんができんのよ」 おばさんは放っておくと冷凍食品以外の商品にもケチをつけ始める。 そして僕は仮面ライダーのオマケ付きのお菓子を買ったことに大きな罪悪感を感じ出す。 「アンタ、バナナだけは毎日買うんやな。おりこうさん」 おばさんは僕が買う品物の傾向をしっかり把握している。 バナナを買うといつも褒めてくれる。 褒めてもらいたいがためにバナナを買ったりする。 「レタスは明日特売だから明日買いな。あとで返しとくから」 おばさんは勝手に僕が買おうとしたレタスを取り上げる。 これを親切心と思うかお節介と思うかは主観的な問題。 おばさんは口うるさいけどとても親切で優しい。 「ま!また冷凍食品が出てきたわ!これで何品目なん?」 おばちゃんは余程冷凍食品が嫌いらしい。 田んぼに落ちた運動靴を拾うような手つきで冷凍食品を取り上げてレジを打つ。 僕の後ろの主婦はまだクスクス笑っている。 おばちゃんはこの主婦の存在も確実に目に入れている。 この主婦にこの会話が聞こえるようにわざと大きな声で言って笑わせているのだ。 「はい1430円ね。早く家に帰って冷凍食品を暖めるんだね」 最後に強烈な皮肉を言われて僕はスーパーを出る。 このおばちゃんが嫌いだったら他のレジに並べば済む問題なんだけど 今日も僕はこの母親のような小言が言われたくてこのおばちゃんのレジに立つ。 |
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