2001年05月10日(木)  振り返ってみましょう。
さて、振り返ってみましょう。
何を?いや、ただなんとなく。僕の後ろには何が残されてきたか。
形として何が残っているか。

振り返ってみましょう。

形としての形が残っています。形を形成する為の形。中身なんて入っていません。
釘を打つために釘を打ってるようなもの。
決して家を建てる為に釘を打っているのではないのです。

振り返ってみましょう。

鋭利なナイフが残っています。
このナイフは相手を傷つけても、その相手は傷ついたことさえわかりません。
鋭利なナイフで切られたら傷口が開かないのです。
血液だって皮膚の外に出るのを忘れてしまうのです。

振り返ってみましょう。

大きなクッションを手に入れました。
相手がどんな事を言っても耐えられる弾力性を身につけました。
大きなクッションで衝撃は半分に押さえられます。
時々そのクッションが破けてしまって中の羽毛が周囲に散乱します。

振り返ってみましょう。

愛の形が残ってます。
いろんな人を愛していろんな人から愛されました。
時計をもらって指輪をあげました。
洋服をもらって香水をあげました。
時計、指輪、洋服、香水。
愛の形が残ってます。
愛の形だけじゃもう真実なんて語れません。

振り返ってみましょう。

雪が降っています。振り返れば雪が降っています。
僕の足跡は全部キレイな雪の下に埋もれていきます。
足元を見れば、少し凍傷をしています。

前を向いてみましょう。

トンネルがあります。
トンネルを抜けてもそこは雪国なのかしら。

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