2001年03月17日(土)  偽り。
昨夜はかなり酒を飲んだ。いわゆる自棄酒。
彼女との最後の会話を一言一言大事なものをすくい上げるように思い出す。

本当の僕。僕の根の部分。あなたには見えて僕には見えない僕。

彼女は僕の真実の部分を愛そうとし、僕は結局それを拒んだ。
素裸の自分を見せられなかった。
僕は僕のどこかを繕い、装っていた。

「僕はあなたにだけは素直だよ。少なくとも」

素直だよと言っている素直ではない自分。
お見通しよ。と語っていてる彼女の目を僕はそらす。

「自分を信じて」

今でも僕の耳のそばで彼女のささやくような声が残っている。
刻まれた文字のように。

偽りのない自分。
なぜ私はこんなにも本当の自分を出す事に恐怖するのだろうか。

「嫌いになって別れるわけじゃない」

彼女は僕に欠けている一番大切な何かを気付かせてくれた。
彼女が与えた数少ないヒントを頼りに僕は何か変わらなければならない。

突然、ドアをノックする音。間を置いて2回ずつ。
携帯が鳴る。
「今、あなたの家の前にいるの」
彼女だ。

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