| 2003年12月01日(月) |
初めての面会 (ぺたぺた) |
先日、1才6ヶ月のYちゃんと里親さんとの面会に立ち会いました。
Yちゃんは、私が職員となって初めて担当した子どもです。 そんな何もかもが初めてのなか、先輩職員に指導を受けながら、 Yちゃんの親になりたいと申し込んだ夫妻に会い、 家庭訪問等をして、ようやく面会までたどり着くことがました。 それだけにこの面会の日をどれだけ楽しみにしていたことか・・・
当日は、とても天気がよかったので、まずは乳児院の庭で初対面しました。 里父さんも里母さんも、Yちゃんに会うと、さっきまでとても緊張していたのに、 あっという間に表情が笑顔に変わっていました。
少しそこで遊んだ後、寒くなってきたので、室内に入ることになりました。
さっきまでは他の子どもも一緒だったのですが、 室内に入ると子どもはYちゃんだけとなりました。 たくさんの大人に囲まれ、Yちゃんは何かがいつもと違うと感じたのでしょうか、 いつもは読みたい絵本をすぐに決めることができるのに、 全く決めることができず、決めたと思ってもすぐにまた絵本を探しに行きます。 そんなそわそわしたYちゃんを見て、 乳児院の先生も「すごい意識してますね」とおっしゃっていた程でした。
Yちゃんをこれ以上緊張させてはいけないということで、 Yちゃんがいつも生活している部屋へまた場所を移し、 そこで里親さんがYちゃんにおみやげのぬいぐるみを渡しました。 でもYちゃんはおみやげを受け取ろうとはせず、 走って部屋の隅に逃げていってしまいました。 その代わり、他の子どもが興味津々に近づいていきます。 Yちゃんはぬいぐるみが自分の為に買ってきてくれた物、 ということが分かっているので、他の子どもがそのぬいぐるみで遊んでいると、 「私のものよ!」と言わんばかりにのぞき込んでいます。 でも結局、Yちゃんは里親さんにもぬいぐるみにも 近づくことができませんでした。
Yちゃんはまだ1才6ヶ月と小さいながらも、 いつもと何か違う、 里親さんは自分に関心を寄せている、 これから自分に何かが起こるかもしれない等々を、 ビンビンと感じているように見えました。 どんなに小さくても、大人と同じように子どもは色々なことを感じている ということ、子どもだからといって侮ってはいけない、ということを 改めて実感したような気がします。
万々歳という面会では決してありませんでしたが、 とても前向きな里親さんだったので、「可愛かった」と Yちゃんに会えたことだけで本当に嬉しそうにされていました。
一方、私は若干気負いがあり、里親さんにYちゃんを抱っこさせてあげたい、 と思うあまり、里親さんを焦らせてしまったかもしれない、と反省気味。
まだまだYちゃん親子は始まったばかり。 これからじっくり親子むすびをしていってもらいたいと思います。 まだまだ頼りなげな私ですが、そんなYちゃん親子の今後を見守っていきたいと 思っています。
|