♪ ワーカー日記 ♪

2003年02月26日(水) Hちゃんのおうち (がみがみ)


小学校2年生のHちゃんは、赤ちゃんの頃からずっと施設で暮らしています。
面会や外泊の機会はほとんどなかった8年間。
そのHちゃんが、今度、「養育里親」さんのお家で生活することになりました。
初めての面会の日。
Hちゃんは何日も前から、ウキウキでその日を待ってたそう。
ちょっともじもじしながら、面会室に入ってきて、
「こんにちは!」と、しっかり挨拶もできて、
里親さんからのお土産を嬉しそうにあけて、ぎゅっと抱きしめました。
「ありがとう」と言った後のHちゃんの第一声。

『何時に帰るの??』

自分「だけ」に会いに来てくれたおじさん、おばさんがいることが
と〜ってもうれしいに違いないのに、
会ってすぐ、「いつ帰ってしまうのか?」ってことが
いちばん気になってしまう・・なんて、せつないなあと思ってしまいました。

学校の話や、園での生活の話や、友だちの話を
里親さんにいっぱい聞いてもらったHちゃん。
「今からおうちに行きたい」「外泊したい」と言い出しました。
「明日、学校に行かなあかんからなあ」と里親さんが答えると、
「ほんだら、金曜日にお迎えに来て!」
「日曜日の夕方に帰ってくる」
「宿題はおうちに持って帰ってやる」
と、大人そっちのけで、「スケジュール」を決め始めました。

「お布団は持っていかんでええのかなあ?」というHちゃんに、
「Hちゃんのお布団はもう用意してあるよ」
「Hちゃんの机もあるから、宿題もできるよ」と里親さん。
Hちゃんは、もう満面の笑み(^-^)です。

思った以上にスムーズな面会に、里親さんもホッとした様子。
Hちゃんの希望どおり、金曜日にお迎えに来てもらって、
里親さんちで、初めてのお泊りです。

里親さんをお見送りに出てきてくれたHちゃんに、
「じゃあ、金曜日に迎えに来るからね。待っててね」と
里母さんが声をかけると、
「やったあ!やったあ!やったあ!」と
ぴょんぴょんととびはねて喜んでいました。
嬉しさのあまり、とびはねる子どもって
久しぶりに見たなあ・・・としみじみ。

やっとできた、「Hちゃんのおうち」。
やさしいおじちゃんと、面白いおばちゃんと、
かっこいいお兄ちゃんとの新しい生活、
楽しい毎日になるといいね。




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