| 2002年11月19日(火) |
主役と脇役 (けたけた) |
里親さんが、愛の手の記事をみて、「この子!」と思い、 申し込んだ子どもを、養子縁組を前提に引き取ることに 決まると里親さんは、その子の生活している施設に 通い、その子との「親子むすび」をはじめます。
「主役」の子どもは、里親さんの視線を一身にあびて、 緊張してため息をついたり、泣き出したり、猛ダッシュで柱の影まで 走って行ってしまって顔をみせてくれないことも・・・。 最初の面会の日は、いつもそんな光景です。
そんな主役の周りで、里親が「その子のために」と持ってきた おもちゃを興味深そうにさわりに来たり、里親さんの膝の上に ちょんと乗って来たりする子どもたちがいます。 里親さんたちの実習は、そんな子どもたちに助けられています。 朝、里母が部屋に入ろうとすると、「○○ちゃんのママ来たよ」 って主役の子に言ってくれる男の子がいたり、、。 なかなか心を許してくれない自分の子どもにちょっとメゲぎみの里母に 抱っこ抱っことせがんでくれる女の子がいたり・・・。 そんな周りの子どもたちの影響もあって、主役の子どもの心の中で 「私のお母さんなんや」っていう気持ちが育っていくんじゃないのかな って思います。
引き取りの日、主役の子どもを、何ともいえず複雑な表情で 見送っている子どもたちを見ていると、いつも切なくなります。
どの子にもドキドキ・わくわくの「主役」の役がまわってきますように。
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