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2007年01月25日(木)
文芸とは

ビジネス書、宗教書、教養書を読んでいる。小説はほとんど読まない。最近の人の書いたものなどほとんどヒマつぶしのようなものだ。それでいいし、それが目的なのかもしれないが。しかし、たまに破壊力のある小説もある。文学というのは、倫理や道徳ではない。本を読んでも、世に言う善良な大人には育たないだろう。ビジネス書のように割り切った正解のようなものでスパッといかない、宗教書のような倫理でスパッといかない、人間のどうしようもないごちゃごちゃぐにゃぐにゃを描くのが文学だ。理屈じゃない。(別に、ビジネス書や宗教書に分類されるものに文学がないわけじゃありません。)

しかし、内容何書いても、その書きぶりが好いならば、それで文芸と言える。『「文学」じゃなくて「文芸」なんだよ、みんなが普段「文学」と言ってるものって。』なんてセリフを、昔オレは吐いた。文の芸。『小説は歩行、詩は舞踏』なんてセリフを、昔オレじゃない人が吐いた。小説も舞い方ってのがあるし、詩だって、いい詩は、はしゃいだ書きぶりでも、その実落ち着いてる。しっかり歩みを持ってるし、型が様になってる。短歌や俳句じゃない現代自由詩は、言ってみれば、その一回っきりの、定型を新たにつくる作業だ。一回っきりの舞いの手の動き指の所作が、様になってれば、キマってれば、俺は感心する。

基本的に、昔の偉人のほうが偉い。俺電卓使えるけど、ピタゴラスの定理考えつかない。