浪奴社員の呟く
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もう筒一杯なんやけど、それでも意地になって『何か』に挑もうとしているだけなんやろうな。その上、その『何か』さえ見出せずに一人閉塞の域に潜んでいるんやろうな。
この十年、思い出すのも億劫なことが多かったせいもあるんやけど、もしかしたらワシの本性かもしれん、『闘う』ことでしか生きることの意義を感じられんかったように思われてな。誰かに頼ること自体が既に悪業で、己の力量で超えられんことは己の非力を嘆くのみで、その割りに案外何でも落し処に狙い込みを謀って、結果は予期されたものを手にしていたように思う。やさかい、これからも今のままそれなりにやっていけるんやろうな、て今この最中にも感じてる。やねんけどな、彼女の顔見たら、ワシの中に溜まってきているものが吹き出しそうになった。
こんなんは初めてやな、何に目標を定めていったらエェんか、それが全然見えてこん。やから、心の内が空虚で大きな景色に圧倒されてみたい衝動に駆られていたりする。それは別に自然の荘厳に触れたいというわけでもなくて、只単に涙を流したい欲求を感じている、ということかもしれん。誰でもいい、ワシを止めてくれるんやったら。そないまで感じてしまう。
そうやな、今まではワシを支えてくれたものを糧にしてたんやな。ィャ、とうに気付いていたんやけどな。それでも認めるのは悔しいんよ。これでも本当に目指したものやったし、趣味に妥協したくもない。ワシわ昔から不器用やな。やけど、もう一度、指先を器用に動かしたいと思う。年齢を重ねることの怖さを、最近痛く感じたんやけど、少なくとも10代のワシなら、迷いを抱くことなんかなかった。今のワシは、皮肉にも己一人の好き勝手を許されん立場になってしまった。白い雨蛙に憧れを成就させるアニキは、やっぱりスゴイな、てつくづく思う。
何でもいい、角度を劇的に変えてみよう。慣れるまでの暫しは途轍もなく警戒心の強いことは、サーキットでもカートでも既に立証されたんやけど、それでも今のままでは埋もれてしまうだけやろうしな。それでもこんな状況から脱却出来んかったら、それはあと残された選択肢は2つだけ、ということになるんやろうな。とうとう此処まで追い込まれてしまうとは、な。
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