浪奴社員の呟く
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知り尽くしてはいたものの、やはり僅かながらの希みさえも掌中に降ることはなかった。己の限りに制約されたのであれば、何とでもしてみせるのだろうが、本当に欲しいものなど、手に入れられた試しは一度たりも無い。
輝かしき過去と羨望の現在に介在するのは、所詮人々の語られぬ歪涯でしかなく、だからどこまでも蛇行する装飾の織途で、西へも東へも明暮れて、最期に残すは捲示さぬ称号のみでよい。
いつもおなじ途を辿ってしまうのであって、何年の後も、この螺旋の上から逃れることはないのだろうか。行き着く先は決まって其処なのだから、絶望に絶望を官能する誰か、教えてくれ。私は如何生きればいいのだ?
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