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■ 新しい扉
本日の担当:SHY
Sizの入園式。 今時、幼稚園の入園式で感動するというようなこともないと思うのだが、その感情が希薄なシチュエーションで父親はより事務的なのだと思う。 ビデオ、一眼レフ、デジカメと3つのカメラを使い回しての撮影は、感情の入り込む余地を与えない。 それはもう、仕事である。 賑やかなセレモニーが終わって安堵する間に、別の思いに耽った。 それは感動とかそういうものではなく、Sizにとって特定の時間が終わったという実感に他ならない。 「親とだけ一緒にいる時間」の終焉。
私はとても内向的な子供だった。 病弱だったせいもあり、幼稚園の登園日数は極めて少なく、友達も多くなかった。 もちろん、幼稚園は嫌いだった。 だから、今Sizが歩き始めた新しい時間との現実的な境界線は、小学校に入ってからだったのだと思う。 そんな風に「親とだけ一緒にいる時間」を引き伸ばした私は、Sizが4歳にしてスタートを切ったことに対し、敬意を払いたい。 親としてのそれではなく、一対一の人として。 私がしなかったことを、彼女はしようとしているのだ。
入園式が終わったあと、私はSizを連れて花屋に行った。 私の想いに相応しい贈り物をしようと思ったのだった。 Sizにとっては生まれて初めての花束。 彼女が大好きな「美女と野獣」の紅いバラをたくさん贈るつもりだった。 ↑投票ボタンです
それでも小さな花束でSizは満足してくれたようだった。 入園、おめでとう。
2004年04月10日(土)
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