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窓のそと(Diary by 久野那美)
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| 2002年05月09日(木) |
アリスのお姉さんのこと |
「不思議の国のアリス」という物語がある。 ウイットに富んで、きれいで自由で、登場人物もみんな魅力的で・・もう大好きな物語。 子供の頃から好きだった。
子供の頃、この絵本がうちにあって、くりかえし読んだ。 幼かった私が、いちばん気になった登場人物はアリスのお姉さんだった。 絵本の中の表情まで思い出せる。 私が読んだ絵本では、アリスはお姉さんと一緒に野原へお散歩にゆく。 不思議の国での出来事は、お姉さんが木陰で読書をしている間、うとうとと眠ってしまったアリスが見た夢の中の物語、ということになっていた。(原作はどうなのかしらない。) アリスが、童話史上に残るあれだけの冒険をしている間、隣で本を読んでいたお姉さんの存在というのが子供心にとても気になったのだ。 アリスが目を覚ますと、夕方になっていて、お姉さんは読んでいた本をぱたんと閉じて、 「さあ、帰りましょう。」 とか言うのだ。 恰好いい!と思った。 わたしは、不思議の国もほしいけどお姉さんも欲しいと思った。 アリスにもなりたいけど、お姉さんにもなりたいとおもった。
そのときの自分の気持ちを、今でも覚えているし、今でも理解できる。 わからないのは、こういう気持って、どういう種類の気持なんでしょう?ということ。 最近ちょっときっかけがあって。 そんなことを思い出している。
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