宿泊したホテルには、客のメモリアルフォトを撮るための専属のカメラクルーが何人もいた。
ビーチで遊んでいるとき、ちょっとしたスナップを撮ってもらうために、そのうちの一人のあんちゃんに声をかけてみた。
二つ返事でOK.棒立ちのまま、水平線をバックにパチリ。
はい、サンキューです。と思ったら、あんちゃんが、波打ち際でも撮るから、砂の上に座るようにという。
はいはい。 ドシンと座って、はい、ニカリ!
今度は、ドデンと腹這いになって、ニカリ。ハイ、パチリ、パチリ。
今度はそのまま頬杖をついて。パチリ、パチリ、パチリ。 それからそれから、いろんな態勢で、いろんな角度から、週刊誌のグラビア写真のようなショットをたくさん撮られた。
ここでは終日水着で過ごしているのだから、水着姿を撮られても、恥かしくもなんともない。それに、おばさんにはもはや羞恥心もないし。
で、パソに取り込まれたそのデジカメ写真、ホテル内のショップ店頭にあるモニターでオーダーする。
ありました、ありました。私のビキニ姿。 腹這いになったショットは全身が丸ごと写っていた。 私のそれは、まるで波打ち際に水揚げされたトド! 週刊誌の水着グラビアなどとは月とすっぽん。
海外に住んでいると、周りの人はがたいがでかいので、自分のでかさが気にならない。周りに比べりゃ、私なんかはか細いものだった。
ただ、写真というものはありのままを写し出すから恐い。 ははは。なんてったって私、もう40だしな。おぞましかった。とほほ。 おびただしい数の写真を撮ってもらったにもかかわらず、結局祐子サンには、一枚たりともオーダーする勇気など、これっぽっちもありませんでしたとさ。。。
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