| 2004年05月26日(水) |
優弥君、おめでとう! |
第57回カンヌ国際映画祭で、是枝裕和監督の「誰も知らない」に主演した14歳の柳楽優弥(やぎら・ゆうや)君が、最優秀男優賞に選ばれた。カンヌ史上最年少だそうだ。
この映画は、戸籍の無い4兄妹が都内のマンションに置き去りにされていた事件を基にした劇映画。日本では夏公開らしい。こちらでももうすぐ観られるだろう。
監督の言葉に涙した。 「引っ込み思案な子だったが、一年間の撮影中に変化していった。彼の成長が撮れたことが、この作品の評価につながったのだと思います」 自分の子供に限らず、誰に対しても、「子供が成長した」という響きに涙腺がやたら過敏に反応するのだ。
映画の中でも、柳楽君の演技がごく自然体でとてもよかったらしい。 どこにでもいそうなごく普通の中学生が、映画の中では、母親が失踪して残された生活を疑似体験したのだ。
弱冠13、4歳の男の子が、一家を支える長男の立場として、どんなにかつらくて、責任が重くて、必死だったか。
彼も映画の中で、実体験のごとく、社会を肌で吸収するようにいろんなことを学んでいったのだろうな、と思うととても感慨深かった。
一人の母親の立場として、こういう置き去りにされたという設定を聞いただけでも、涙がでてくる。折りしも、妹弟は息子たちの年齢にも重なる。 こんな年齢層の子供たちが、両親無しで、どうやって生きていくのだ。
* * * * * *
最近、本ばっかり読んでいるからか、虚構の世界から実生活に戻るのに時間がかかる。本によっては、2、3日その世界を引きずる。 先日も、女性が失踪してしまった奇妙なストーリーを読んだ後、放心してしまった。
自分自身の創作活動も没頭すれば、正直言って周りが何も見えなくなる。 創作の世界には、また別の独立した社会があるのだ。
毎朝お弁当を作ったり、買い物に行ったり、食事を作ったり、子供の習い事に連れて行ったり、宿題終ったか怒鳴ったり。 ここのところ、そんな主婦としての現実的な生活ペースで生きるのが、心底うっとうしく感じていたところだった。
自分の没頭している世界の中だけで生きていたい。
このまま私も全てを投げ出して、この現実的な社会からいなくなったら、どうなるだろう・・・。ときどき頭の片隅をよぎることがある。 そんな私に警笛を鳴らすかのごとく、置き去りをテーマにした映画「誰も知らない」のカンヌ最優秀男優賞受賞のニュースだった。
しばらく・・・というか当分、母親として妻として、現実社会にウェートをおいて生きていくことにする。
* * * * * * 子供たちは、明日から一泊二日のキャンプ。 ワルシャワ北部のゼグゼンスキー湖畔にて。 毎年キャンプを機に、子供たちはグンと成長の兆しを見せてくれる。 さてと。 今年の子供たちはキャンプを通して、何を身につけてくるだろうか。 ママも君たちの成長、楽しみにしているからね。
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