今日、ちょろっと外に散歩に出たときのこと。
公園に向かう道で、背後から突然ポーランド語で話し掛けられた。 「こんにちわー、おくさん!」 私は、びっくりして後ろを振り向いた。だって、近所には挨拶を交わすような知り合いなんていないはずだもん。 ど、ど、どこの誰かと思って相手の姿を捉えると、それは……案の定、知らない人。しかも、なんのことはない、私に声をかけたのではなく、単に携帯電話の相手と大声で話していただけだった。 >なんでも自分に声を掛けられたと思う、自意識過剰な東洋人。 そのまま、てくてく歩いていくと、同じテンポで携帯電話で話している人が後ろからついてくる。陽気にごちゃごちゃそのまま話をしながら。会話が妙に気になる。 「もう、うるさい!」 ってどなってやりそうになった。
いや、それは別にどうでもよかったんだけどさ。
ただ、ここで私の秘密を暴露しちゃうなら、私ってネェ、携帯電話でお話しながら歩くことってできないの。 歩いていると、頭が働かないで、支離滅裂なことを口走ってしまう。 頭ン中を整理してから話さないといけないから、神経を集中しないといけないでしょう? そしたらね、自然と足が止まってしまうの。 電話でお話するなら、同じ場所で立つか座るかでないとね。 多分、頭ン中のどこかの神経がつながっていないんだと思うけど。 時々、颯爽と歩きながら携帯電話でお話している人を見ると、へぇ〜、器用なひとだなぁと関心してしまう。だったら、ニッポンに住む大抵のニッポン人って、みんな器用な人の範疇に入るね。私の基準だと。
パパにも、「歩きながら電話で難しいお話できる?」ってきいてみようと思ったけど、思いっきり馬鹿にされそうなので、きかないことにする。
あ、それから、私、受話器を肩にかけて他の作業をすることもできない。 電話をかけるときは、受話器のむこうに神経を集中しているから、手を動かすと、会話がおろそかになるのだ。 だから、ご飯の支度をしている最中に取った電話も、一旦自室のパソ机に向かってから話し始める。
こうやって、言語神経と運動神経がつながらないのは一種の老化現象? しかも、最近、年をとったせいか、長電話はすごく疲れるようになった。 友達と楽しく馬鹿話をしただけでも、左の耳の奥がもわんもわんした感じがするぐらいだもん。
連絡はメールが一番便利かな? 口をとじていても用件が済ませられるもんね。
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