2009年08月10日(月)  『ぼくとママの黄色い自転車』原作者・新堂冬樹さんと白黒対面

公開まで2週間を切った今井雅子脚本の長編6本目『ぼくとママの黄色い自転車』。その原作『僕の行く道』を書かれた新堂冬樹さんが映画を気に入ってくださり、ぜひご挨拶をとありがたいお申し出をいただいて、今日お会いすることになった。

約束の時間の前に別件で打ち合わせしていたプロデューサーに「これから新堂冬樹さんに会うんですよ」と言うと、「あの人は働き者ですよー」という反応。作家として書きまくっている一方で、芸能プロダクションの新堂プロを経営し、女の子の撮影に立ち会いつつノートパソコンに原稿を打ち込み、売り込みにも余念がないのだとか。「え、自分で動いちゃうんですか」と驚いたら、「経営努力と行動の人ですよ」。「日焼けにサングラスの怖そうな人」というイメージからは意外で、ご本人との対面がますます楽しみになった。

待ち合わせ場所に20分前に着くと、新堂さんもちょうど同じタイミングで到着。『ぼくママ』の撮影でご挨拶したハツラツマネージャーの成田嬢と新堂プロ所属の女の子3人とともに現れた。初号試写のときにお見かけしたときは畏れ多くて声をかけられなかったけれど、とてもにこやかでフレンドリー。「いやー、脚本読んで、ほんと、感動しましたよー。試写でも泣いちゃいましたよー」と褒めてくださる。もっと年上かと思ったら、3才違いで、「なんだ、同世代じゃないですかー」と親しみが湧いた。小説を出すたびに表紙を入れ込んだ名刺を作っているそうで、今日持ち合わせていなかった『僕の行く道』バージョンは、今度お会いしたときに。

働き者の新堂さん、ご自身のお仕事の紹介をしつつ、3人娘の売り込みもしっかり。写真中央の「篠原楓」クンは、先日試写で見た『引き出しの中のラブレター』(>>>日記)の函館高校生4人組の一人。函館での撮影に立ち会った際に、新堂さんはノベライズ執筆の話を取りつけ、超特急で書き上げたとか。ちゃきちゃきと明るく元気よくノリよく話す楓クン、ブログのタイトルはおしゃべり九官鳥。「あたしの良さは、現場でないとわかりません」と言い切るB型の16才。本番でハッとする演技を見せるタイプだそうで、ひらめきと集中力型の人と見た。

写真左の「朝丘マミ」クンは、昨日うちに来た前原星良ちゃんと同い年の13才の中学2年生ながら、堂々たる落ち着きと存在感。お嬢様風の品の良い微笑みをたたえつつ、「オーラを出して歩いていると、みんなが振り返るんです」などと遠慮のない大物発言を連発し、新堂さん曰く「上から目線の天才少女」。オーディションでもこの自信たっぷりな振る舞いで、大役を射止めているとか。マリー・アントワネットならぬ「マミー・アントワネット」というあだ名がぴったり。ぜひマミー語を開発して欲しい。言葉の最後に「シルヴプレ」とつけるとか。

写真右の「ゆき」クンは、これまた大物感があり、170センチはあろうかというサイズだけでなく、終始涼しい顔で、スマイルの安売りなどするものか、なスタイル。それがかえって気になって、ときどき一瞬笑ってくれると、「笑ったぁ」とうれしくなってしまう。その時点で、こちらは彼女のペースに巻き込まれているということ。自分の売りは「緊張しないこと」とクールなキャラクターは一貫している。時代劇で殺陣なんかやると似合いそうだけど、「どんな役でもやれます」と静かな自信ものぞかせる。

そして、わたしがゆきクンや楓クンと話している間、向かいの席のマミー・アントワネットは、「私を見なさい」のオーラを発し続けるのだった。

三者三様の女の子たちを観察させてもらうのは刺激的で、想像力をかきたてられた。「この3人を姉妹にしてオリジナルのドラマ作ったら面白いかも」と話すと、「ぜひまたなんか一緒にやりましょう」と新堂さん。もちろん女の子たちと作品を出会わせたいという気持ちもあるだろうけど、この情熱が次の作品につながるのだなあ。ほんとにまた何か一緒にやれそうだし、やれたら面白そうだという予感がしてくる。小説を書くときに「ただ書くだけじゃつまんないから、どう転がせるかを考える」と言う新堂さん。その攻めの姿勢も見習いたい。

一緒に写真を撮ると、地黒のわたしも色白に見えて、新堂さんの作品の両極端なカラーと同じく「白と黒」な感じ。同タイトルのブログにお邪魔すると、わたしが日記に書くよりずっと早く書いてくださっていた。やっぱり働き者!

【お知らせ】『ぼくママ』初日舞台挨拶決定!

8月22日公開『ぼくとママの黄色い自転車』の初日舞台挨拶が決定!
◆新宿バルト9 11:45の回 上映前に舞台挨拶 >>> 詳細
◆品川プリンスシネマ 12:15の回 上映後に舞台挨拶 >>> 詳細
◆川崎チネチッタ 13:50の回 上映後に舞台挨拶 >>> 詳細
武井証くん、阿部サダヲさん、鈴木京香さん、河野圭太監督が登壇予定。 新宿は、原作者の新堂冬樹さんも登壇予定とのこと。

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