2008年07月02日(水)  マタニティオレンジ306 雨の日も風邪の日もビデオ三昧

月曜日から娘のたまが風邪で熱を出し、保育園を休んでいる。その前の日曜日は雨だったし、ここのところ一日中家で娘とべったり過ごしている。絵本を読んだり、おもちゃのピアノを弾いたり、シールをぺたぺた貼ったり、ごはんを食べたり、それでもやっぱり間が持たず、締切も迫っていて、ビデオにお世話になっている。

ちょうど先週、おさがりのビデオが新着した。その数日前に「人生のすべてをエンタテインメントに!」をキャッチコピーに掲げている万能ライター(脚本、コピーに加えて本の出版も)の川上徹也さんと会ったとき、「子育てもエンタテイメントやねえ」という話で盛り上がった流れで、「うちの娘がバーニーというアメリカの恐竜キャラのビデオにはまってて」という話をすると、「ああ、うちの子も観てた」と川上さん。「バーニーの話をして乗ってきてくれた人は初めて!」と喜んだら、「うちにまだビデオあったかな。もう観ないし、あったらあげるよ」とうれしい申し出。『Barney's Night Before Christmas』とあわせて、『Here Come the Teletubbies』と『Sesame Street - The Great Numbers Game』の計3本を早速送ってくれたのだった。

バーニーのクリスマスビデオは、子どもたちとバーニーたちが家の飾りつけをしながら、「サンタはみんなの靴下をプレゼントでいっぱいにするけど、誰がサンタの靴下をいっぱいにしてくれるの?」という話になり、「じゃあ自分たちがやろう!」と盛り上がる。でも、すでに時はクリスマスイブ。今から北極点に向かっても間に合わない。そんなときの移動手段は「想像力」。スノードームのサンタの家に想いを馳せてひとっとび……というお話。すでに百回以上は観たサプライズ誕生会を題材にしたライブショー『Barney's Big Surprise Live on Stage』に比べると、出て来る子どもたちも少し年上で、内容も高度。だけど、娘のたまは食い入るように観ている。ぬいぐるみのバーニーや仲間たちが生きた恐竜キャラとして動き出すのは、子どもたちの想像力のなせるワザ。だから大人たちにはバーニーたちの姿は見えない。そのルールをたまは理解したらしく、大人が部屋に入って来てバーニーたちが消えると、「バーニーは?」と聞いてくる。

初めて観るテレタビーズにも興味津々。赤ちゃんの顔のついた太陽を指差して「あま」(たま)と呼ぶ。キャラクターが顔つきも動きもほんとに愛らしくて、大人が観てても癒される。セサミのビデオは数字のお勉強。内容も英語もちんぷんかんぷんだけど、自分が住んでいる階の「4」にだけは異様に反応する。

はからずも英語のビデオばかりになってしまったけれど、わたしのヒアリングの教材としてもちょうどいい。こんな風に小さい頃から英語に親しんでおくと、子どものヒアリング能力も身についたりするのだろうか。ところで、先日1才10か月になったたまが英語の歌を歌ってダンナ母を驚かせたエピソードを紹介したけれど、それがどうやら早とちりであることが判明。今日、電話口でたまが「さいた さいた チューリップの はなが」と熱唱したのを聞き終えたダンナ母が、「たまちゃん、すごいわね。まだ英語で歌ってる」と言ったのだった。うーむ、日本語に聞こえなかったか。そういえば、以前も「ちょうちょ ちょうちょ なのはにとまれ」とたまが歌った後で、わたしが電話を代わって「たまは最近『ちょうちょ』をよく歌うんですよ」と告げると、「あら、今度聞かせて」とダンナ母が言ったことがあった。

話をビデオに戻して、日本語のビデオでは、『パコダテ人』の子役でこの春から中学生の前原星良ちゃんからのおさがりの『眠れぬ夜の小さなお話~ネコクンのお友だち』を繰り返し観ている。音楽は原由子さん、脚本は今をときめく作家の森絵都さんで、親子でほのぼのと楽しめるあたたかい世界。言葉がわかるにつれて内容の理解度が上がっていくたまを観察するのも面白い。最近はだいぶストーリーを追えるようになって、声を上げて笑ったりする。

ビデオをおとなしく観てくれていると、家事も仕事もはかどって助かるけれど、依存しすぎるのは考えもの。最近読んだゲーム依存についての新聞記事に、「ゲームの世界は想像力を働かせなくても楽しめるようにお膳立てされている」といったことが書かれていたけれど、ビデオに慣れてしまうと、絵本を読んで話をふくらませることが億劫になる。ビデオに子どもを預けるのではなく、ビデオを会話のきっかけにして子どもと楽しむ余裕が必要なんだろうな。雨の日も風邪の日も。

2007年07月02日(月)  マタニティオレンジ139 マジシャン・タマチョス
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