2008年04月13日(日)  マタニティオレンジ267 子どもは遊びの天才

高校時代の友人はるちゃんが、お子さん二人を連れて遊びに来てくれた。三人と最後に会ったのは、二年前の『子ぎつねヘレンの10のおくりもの』の絵本読み聞かせ会。あのとき小学校に入ったばかりだったケイコちゃんは三年生、ベビーカーに乗っていたユウくんは三歳になった。その間に、たまが生まれて間もなく1歳8か月。喪中で年賀状が一年飛んだはるちゃんは、今年の年賀状でいきなり大きくなったたまの写真を見て、「いつの間に!」と驚き、「読み聞かせのとき、おなかに入ってたたんやったら、言ってよー! ぜひ会いに行かせて!」ということで、今日の再会となった。

はじめて会う顔ぶれに緊張気味だったたまが、まず心を開いたのはケイコちゃん。憧れのお姉さんについていくわとでもいうように、後をついて歩き、仕草を真似るようになった。片付けが間に合わず、なんでもかんでも放り込んだ「開かずの間」のドアを開けたケイコちゃんは、「わあ!」と驚きの声。こんな惨状を自分の家では目にしたことがない様子。「ごめんね、わたし、お片付けが苦手なのよ」と白状すると、「うちのママ、得意だよ」とケイコちゃん。「すごいなーはるちゃん。子どもにそんな風に言われるなんて」「でも、マイマイは飾らせたらピカイチやん」。育ちがよくて清潔感があって好感度バツグンのはるちゃんと、何事も我流でいい加減なわたし。同じクラスになったこともなく、国語の補習で机を並べただけなのに、対照的なお互いを面白がっているうちに、友情は二十年ものになった。自分たちの子どもが一緒に遊ぶ日が来るなんて、高校三年の夏休みには想像もしなかった。

「さあ、わたしたちの家をつくりましょう」とケイコちゃんのかけ声で、子どもたち三人は衣類と書類の山に埋もれたダンボールハウスを掘り出し、あっという間に、開かずの間に「床」とダンボールハウスが出現した。広げっぱなしのシャツはたたみ、書類は積み重ねる小学三年生。「子どもが来て部屋がちらかるというのはよく聞くけど、部屋が片付くというのは初耳だ」とわが旦那はうなった。ダンボールハウスの中まで押し寄せた細々したものもかき出され、ベビー用の毛布を敷き、ぬいぐるみを並べ、ちょっとした隠れ家が出来上がった。

さらに、ケイコちゃんは、がらくたの山から大量の使い捨てカメラを発見。ゴルフのコンペや結婚式の2次会で配られたもののフィルムを使い切っていないものや、わたしが広告を手がけていた得意先のノベルティグッズなど。いつか使う日があるかもと思って取っておいたことも忘れていたのだけど、子どもたちのおもちゃになるとは。三人の子どもたちは手に手にカメラを持ち、ケイコちゃんを真似して構え、シャッターを切り、フィルムを巻く。たまもそれなりにサマになっていて、すっかりカメラマン気取りであちこちにカメラを向ける。その得意げで、たのしげなこと。撮った手応えがあるのが、たまらなく楽しい様子。そんな子どもたちに大人もカメラを向けた。

「紙おむつに名前スタンプを押す」遊びに夢中になった後、ケイコちゃんが発案したのが、手紙ごっこ。まずはケイコちゃんからはるちゃんに手紙を書き、ミキハウスの真っ赤な紙バッグをダンボールハウスに吊るして、「返事はこのポストに入れてね」。何度か手紙が行きかうのを見て、わたしが昔やった遊びを思い出し、「はるちゃん、次の手紙はポストに入れないで」。代わりに、ケイコちゃんに手紙を書いた。「たおたおきなたまたるいたまどたたをさたがたたせた」。ヒントに添えたイラストはタヌキ。暗号初級編のたぬき文。「た」を抜いて読むと、「おおきなまるいまどをさがせ」。「わかった!」と丸窓がついた洗濯機のドアを開けて手紙を見つけたケイコちゃんは、「面白い、もう一回!」。次の手紙は「れもんと いちごと ぞうと うさぎと こあら」の五行。ヒントは頭。行頭をつなげて読むと、「冷蔵庫!」。最後はケイコちゃんからたまにあてて手紙を書いてくれた。ケイコちゃんが読み上げるのをたまは神妙な顔で聞き、大人たちは感激して目をうるませた。

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