2005年08月03日(水)  『三枝成彰2005 2つの幻』@サントリーホール

三枝成彰氏が19、20、21歳のときに作曲した幻の作品と39歳のときに作曲した幻のシンセサイザーミサを披露するというコンサートを体験する。映画やドラマの音楽も手がけられていて高名だが、『ジェニファ 涙石の恋』の三枝健起監督のお兄さんで、よく話を聞いていた。読売新聞夕刊に連載されていた作曲家・池辺晋一郎氏のコラム『耳の渚』(読み物としてとても面白かった)にも登場(三枝氏は芸大の一年先輩だそう)されていたのも記憶に新しく、六本木男声合唱団で指導を受けているというナルミヤ会長からのご案内に飛びついた。■はじめて足を踏み入れたサントリーホールは、場所柄そうなのか、今夜の演目のせいなのか、とてもセレブな雰囲気。美しく着飾った紳士淑女が「お世話になっております」「家内です」「はじめまして」と紹介しあう場面があちこちで繰り広げられている。日本にもこういう社交界はちゃんとあるんだ、と驚きながら、『月刊シナリオ』ひろげて開演を待つわたし。配られたパンフレットには「ipodに自分の全作品の曲を入れ、久しぶりに若い頃に聞いた曲を聴いてみたところ、その幾つかを我ながら良い作品だと思い、今この時期に再演しておかなければ、永遠に埋没してしまうと思いました」と三枝氏の言葉。チェコのユダヤ人の子どもたちが書いた詩にメロディをつけたもの(前半掘法頭に懐中電灯をつけた6人が通路を動きながら声だけでメロディを紡ぐマドリガル(前半検法▲轡鵐札汽ぅ供爾留藾佞帽腓錣擦椴昭蠅鵬中電灯を持った黒服男たちが「人間照明」を演じるラジエーションミサ(後半)などとバラエティに富んだ展開。音楽とパフォーマンスを掛け合わせたような感じでで、普段クラシックコンサートに行き慣れないわたしには、斬新な印象。■何より興味深かったのは、曲間の三枝氏のお話。批評家たちの皮肉交じりのレビューを紹介したり、「映画やドラマの音楽をやると、純音楽からの風当たりが強くなる」「収入の9割はオペラ上演などの持ち出しにあてられる」「飲み歩いているが、自分で飲むときは焼酎だけ。高いワインはご馳走されるときしか飲まない」「自宅にいるときはほとんど徹夜で5時に寝る生活。血圧が250を超えたので4時に寝るようになった」といった本音トークに親しみを覚えた。残念だったのは、途中で退席する人が目立ったこと。忙しい関係者が何とか時間を作って顔を見せたものの最後まで居られなかったのかもしれないが、気持ちをそがれるのが惜しかった。

【前半】
機〔擺標渊伝婉福疎莪豎攵蓮1961年 19歳)
供仝抗攣予伝佞里燭瓩離離凜Д譽奪董1962年 20歳)
掘.罐瀬笋裡海弔寮院1963年 21歳)
  1.蝶 2.オルガに 3.夕日の中で
検]酸爾里燭瓩離泪疋螢ル (1970年 28歳)

【後半】
機.薀献─璽轡腑鵐潺機1981年 39歳)
1. Kyrie / 2. Gloria / 3. Credo / 4. Sanctus / 5. Benedictus / 6. Agn us Dei

2002年08月03日(土)  青森映画祭から木造(きづくり)メロン

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