2004年08月14日(土)  シナリオ合宿は体育会ノリ

シナリオの仕事をはじめて5年経つけれど、まだやっていないことがあった。合宿である。映画やドラマはフリーの人間の集まりなので、全員の空いている時間を縫って打ち合わせを重ねていても、なかなか前に進まない。なので、いつもなら数時間しか集まれないところを、「合宿」と称して一晩(場合によっては数晩)缶詰になって、一気に煮詰めるのだ。これまでも「合宿しますか」の声はあったのだけど、わたしが会社勤めしていることもあって日程が合わず、実現しなかった。というわけで、昨日から今日にかけての初合宿は、はじめての遠足に心躍らせる小学生のような気分で出かけたのだった。

ホテルのロビーに3時集合。「和室スイート」という名の二間続きの和室が、監督、プロデューサー、脚本、制作、総勢8名のブレスト会場兼宿舎となる。窓を開ければ、そこはかつて日本庭園だったと思われる草むら。夜になるとライトアップされるのが痛々しい。草むらビューのお部屋で卓を囲み、ときどき脱線しながら、あーでもないこーでもない。紙にメモを取っていたわたしは途中からパソコンに切り替え、まとめながらアイデア出し。気がつくと8時を回り、「メシにしましょう」。酒も入って大宴会になるかと思いきや、レストランフロアをぞろぞろと連れ立ってひとめぐりした挙げ句、「外に出よう」とプロデューサー。予算オーバーということらしい。

地元の洋食屋さんという雰囲気の『ラクレット』というハンバーグが自慢の店に入ったら、これが大正解。野菜たっぷりのバターライスに感激する。栄養補給ができたら、ブレスト再開。世界観、キャラクター設定、出だし、出会いの場面……どうする、どうする、どうする? 話は進んでは戻るけど、タイムリミットがないのでとことん話して詰めていく。「そろそろアテネの開会式はじまりますよ」「じゃあ続きは明日の朝」で一日目は解散。大浴場でゆったりなんて余裕はなく、体育会の合宿さながらてきぱきと布団が敷かれ、寝る人、開会式を見る人に分かれる。

二日目は8時起床。コンビニで買い出しした朝ごはんを食べ、昨日のおさらい。チェックアウト時間を延長し、詰める詰める。「じゃあこんな感じで、脚本書いて」と宿題をもらって解散。広告の世界の得意先との合宿は懇親会がメインイベントだったりするけど、シナリオ合宿はひたすら勤勉でストイック。応援団の合宿に近かった。

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