2004年07月23日(金)  ザ・ハリウッド大作『スパイダーマン2』

■昔はハリウッドの大作しか観なかったのに、98年の函館の映画祭で、これまで見向きもしなかった低予算邦画の面白さに目覚めてからは、ミニシアター系ばかり観ている気がする。話題沸騰の『スパイダーマン2』も最近のストライクゾーンからは外れているのだけど、仕事で手がけたCMのシネアドが今日まで上映ということで、同僚T嬢とともに駆け込む。美大で映画を専攻したT嬢は大の映画好きで、「スクリーンで観るからには、観た!って満足させてくれなきゃイヤ」と言う。そんな彼女はもちろん『1』も観ていて、『2』はこの夏の本命なのだった。■製作費は220億円とかで、オープニングタイトルからして凝っている、金がかかっている。そして、スパイダーマン登場。ビルの谷間を蜘蛛ターザン状態でびゅんびゅん抜けていく映像の気持ちいいこと。画面がしなっている感じ。スパイダーマンの動きもすごいけど、ドクター・オクトパス(自分の手足+人工頭脳アーム4本=8本足)の迫力もすごい。さらにスパイダーマンとドク・オクがビルの壁で、走行中の電車の上で繰り広げる対決シーンになると、口が開きっぱなし。何がCGで何が特撮だかわからないけど、こんな映像を作ってしまうことにただただ驚く。それでいてスリルだけかというと、ストーリーもしっかり作りこまれている。『1』を観ていないわたしにも、キャラクターの設定や相関関係はすごくわかりやすかったし、それぞれの人物に共感できるように丁寧に描かれていた。ヒロインのメリー・ジェーンはもう少し華があるほうがいい気もしたけど、彼女とピーターの会話は書き留めたくなる台詞がいっぱいあった。いい台詞は日本語に訳しても、光っている。脚本家チームが練りに練った言葉なのだろう。ひさびさにハリウッド映画を観た!という気分を味わって大満足。でも、何百億もかけた作品と同じ1800円で張り合わなきゃいけないと考えると、映画製作に関わる一人としてはフクザツ。予算のスケール=感動のスケールとならないためには、アイデアで勝負するしかないわけで……。■劇場は『風の絨毯』も上映していたAMCイクスピアリ16。シネコンに入るのもひさしぶり。座席はゆったり、しかも空いていて観やすい。向かいにセガフレードがあるのも魅力。会社の近くにあったら通いたいほど。次は明日から燃焼系ロードショーの世界初!ムエタイ・アクション超大作『マッハ!!!!!!!!』(!8つが正式名称のよう)が気になる作品。

2003年07月23日(水)  チョコッと幸せ

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