2002年08月27日(火)  虹の向こう

職場は高層ビルの20階にある。午後、会社にいる人たちが道路側の窓に張りついて騒ぎはじめた。「虹だ、虹だ!」。雨上がりでもないのに、大きな虹がかかっていた。その窓からは年に何度か虹が見えるのだが、今日のは見事なまでに完璧なアーチを描いていて、「こんな立派な虹は、何年ぶりだろう」と一同をうならせていた。色といいフォルムといい申し分ない。見ているだけで「俺ぁ幸せ者だなぁ」という気持ちにさせてくれた。

『オズの魔法使い』の主題歌「Over the Rainbow」でも歌われているが、子どもの頃は「虹の向こうはどうなっているんだろう。何があるんだろう」と知りたくてしょうがなかった。幼なじみたちと自転車でどこまでも追いかけたことがある。走っても走っても虹の端は見えず、やがて虹そのものが夕闇に消されてしまった。虹は橋にもたとえられるが、色は見えるけれど実体はなく、実際には渡れないところが心と心をつなぐ橋のようにも見える。もちろん、希望の架け橋だ。2年前、NHK-FM青春アドベンチャーの「不思議屋旅行代理店」シリーズで書いた『過去に架ける虹』というオーディオドラマは、そんなことを考えて生まれた話だった。

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