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2005年05月07日(土)
「なに勘違い続けてるの?」
そろそろ覚悟を決めたらどうかと促す声がする。まだ暫くはこの曖昧な世界に甘んじてもいいと誰かが囁く。 どちらにせよ、選択の時はやって来るのだと。 「勘違いするな。お前の為じゃないんだ」 左手で紋章ごと右手を包み込む。 鏡に映った自分の姿は、かつて見たそれとは違っていて。 漆黒の中に混じる赤が、僕の最後の光さえ蝕んでいく。 急くように、じわりとその赤が濃くなった。 「これは僕自身の為・・・」 僕は僕に言い聞かせる。 もうあんな恐怖に苛まれるのは御免だと。 例えどんな手段を使おうと、僕の傍に縛り付けてみせる。 永遠を手に入れてみせるから。 振り返ると、安らかな愛しい寝顔。 涙の跡もそのままに、だけど安心しきった、あどけない。 何よりも孤独を恐れているのは、彼か、僕か。 僕は君の幸せを願っている。 だけどそれ以上に、僕は僕の幸せを願ってる。 守るのは、自分の為だ。 「傍にいるよ、リオン」 今はまだ勘違いでも構わない。 小さく口の端を吊り上げて、ティルは穏やかに微笑んだ。 ---------------------------------------------------------------------- 「心の底に溜まっていた5つの台詞」 配布元→ 遙彼方様 最後はティル。私の中で纏まってない感が無きにしも非ず。 シリーズの続きを書く前に一度整理してみなくては。 これでお題終了したので後でまとめてアップします。 **拍手お返事** >いるかさん 喜んで頂けたならスタリオン出したかいがありましたよ・・・! 最初は鳥に書簡付けて飛ばそうかと思ったのですが、やっぱここはスタリオンだと。 ていうかこれ只のパシ・・・いえいえ、何でも(笑) 戦争のアレコレは柳と桜焔の話を書く際に外せない要素になってしまいました。 重いものを背負わせてしまったなぁとちょっと申し訳ない気持ちになってみたり。 でも良かったと言って頂けて嬉しいです。有難う御座いました! |