終わりなき戯言
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2004年02月06日(金)
無題3
「あなたから見て、リオン殿は如何でしょうか?」
「・・・それはどうゆう意味だい?」

 トランからの書簡を受け取りながら尋ねたシュウに、ティルは少し眉を寄せて訊き返した。
 それは同盟軍の軍師とトランの使者、という今の立場を考えれば少しおかしな質問だった。
 ティルはこの同盟軍では複数の立場を持つ。
 一つは軍主リオンの友人として。あるいは隣国の英雄として。
 そして時にはトランの使者の役割も果たす。
 その内のどれの僕から見た、というティルの言葉の意味を汲み取ってシュウは改めて質問し直した。

「元解放軍リーダーだったあなたから見て、です」
「それはリオンが軍主に相応しいかどうか、という意味かな?」
「そう理解して頂いても構いません」

 表情も変えずに肯定するシュウをティルは呆れたように眺める。

「その前に訊きたいんだけど・・・」
「・・・何でしょうか」
「シュウは『軍師』って何だと思う?」

 一見先程までの会話からは何の関連もなさそうな問いにシュウは一瞬目を見開いた。
 軍師とは何か。
 そんなことを聞いて一体何になるのだというのだろうか。
 しかしシュウはすぐに落ち着いた口調で答える。

「主の考えを理解し、あらゆる策を講じ、その考えを実現させる。それが我々軍師の役目です」

 淀みも無く、迷いも無くそう答えたシュウに、ティルはため息をついた。
 教科書通りの答え。
 マッシュが彼を破門にした理由も少しは解るような気がした。

「まぁ・・・確かにそうなんだろうけどね」
「・・・不満ですか」

 露骨に落胆を露わにするティルにシュウは眉を顰めた。
 それにティルは苦笑しながらシュウを見上げる。
 挑戦的なその眼差しはとても好意的とは言えず、シュウは眉間の皺を深くした。

「それだけじゃ駄目なんだよ。元リーダーの立場から言わせてもらうと、リオンはよくやってると思う。だけど、本来軍師はこんな質問をしちゃいけない」

 いいかい、とティルはまるで教え子に話すように続ける。

「軍主と軍師の間に必要なものは信頼と同盟。信用と違って相手を本当に信頼することは難しい。だけど君たちにはそれがあると僕は思う。ましてや自分で選んだ主だ、君が信じてあげなくて一体誰が彼を信じる?」

 そう言い切るとティルは一呼吸おいてシュウに背を向けた。
 シュウは暫く黙っていたが、堪え切れなくなったように口を開く。

「しかし・・・リオン殿は限界なのではないですか?」

 彼を軍主に仰いだのはその実力ではなく象徴的な意味合いが強い。
 確かに軍主としての器ではあるが、結局は只の少年だ。
 戦場で彼が泣いていることをシュウは知っている。
 限界なのだと思った。
 きっとその重みに最後まで耐えられない。

「リオンは僕とは違うタイプだから、僕にも断言はできないけど・・・」

 ティルは振り向かずに呟いた。
 シュウにはその表情は見えなかったが、きっと笑っているであろうことはその声の調子から予想できる。

「大丈夫だよ。彼は一人でここまできたわけじゃないからね」

 そしてゆっくりとシュウに顔を向ける。
 優しそうなその表情はシュウの今まで見たことの無いもので、少し哀しげでもあった。

「リオンを信じてあげて。これは彼の友人としての僕の頼みなんだけど」
「・・・・・・わかっています」

 ため息混じりに答えたシュウに、ティルは満足そうに微笑んだ。




やっと一段落ついた感じ。
この二人の毒舌対決っていうものも一度見てみたいものです。

明日はLOTRの「王の帰還」の先行を見に行ってきます!
今から非常に楽しみです♪
双子出てくれー!頼むからーー!!(祈)
終わってしまうのは少し寂しいですが・・・。
思えば「旅の仲間」で指輪に嵌って既に二年が経っているのですね・・・。


<以下は追加>
どうして私は書こうと思っていたことをいつも書き忘れるのか。

調子が悪かったパソコンですが復活しました!
父が全てを無に帰して下さいました(察して下さい←んな無茶な)

あとシルマリルの物語をやっと完読しましたー♪
切ないです・・・マイズロスが・・・っ・・・!マグロールもですけど!
フェアノールの息子たちはどうしてこんなに切ないんだー!
少し楽しみにしていたグロールフィンデルとバルログの戦いが数行だったのは残念でした・・・。
それとガラドリエル様って本当に凄い方だったんですね・・・改めて実感。
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