日記雑記
ソンナモノハ妄想ダ 表紙|以前|以後
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恩田陸の小説。 高校もの兼地方もの。
相変わらずページをめくっている間、飽きることがありませんでした。文庫にはあらすじが書いてあるんですが、個人的には、読まないほうがいっそう楽しめるのではないかと。モダンホラーとか、そういう評価も要らないんじゃないかなあとさえ思えます。いいじゃないですか「小説」で。
しかし、本文が右ページで終わり左側からいきなり解説が始まってしまったときには一瞬落丁かと思いました。もう終わり?みたいな。 結末に何となく気分がすっきりしないのも比較的多い作家さんのように思います。まだまだこれからです、みたいな終わり方が多いんですよね。めでたしめでたしだったら話が本当に終わってしまうのでしょうが、そうはなりません。あくまでもここで書くのをやめました、という感じ。
自分は現状の小さな自分に焦ったり毎日をつまらなく思ったり、でもその一方で休日は家にいれば満足だったりです。色々な登場人物ににちょっとずつ共感してみたり。 全然関係ないですが、仁と晋はいいなーとまたしょうもないことを考えたり。
「この世界と、そうではないちょっと違う世界が何の疑問もない自然さであちこちで地続きになっている――ある日ふっとなんとなくそこにまぎれこめる――(中略)そこにそれがあるというだけで、たぶん人間は人生に耐えていけるんだな。みんなそのことを知っているから谷津に帰ってくるのさ。」(本文p324)
今日になって家の洗濯機が故障して、修理の間、家に代用機がおいでです。いつもとは音が違って落ち着きません。
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