獣木野生(旧名・伸たまき)の『The World』2巻を買いました。 すごくよかった。二度読んで、二度ともじわっときました。 1巻は全編CG処理にある意味ふりまわされている感じで、黒と白のコントラストもあまりはっきりしていない画面処理だったし話も「うん、よかった」程度でそれほどラブvではなかったのですが、「ルビー・ブラック」と「花の贈りもの」の二本が収録されているこの巻は本棚のすぐ手に取れるところにおいておこうと思います。
The Worldというのは、世界を統べるふたりの精霊王(The King of White WildとThe King of Black Wild)を中心にすすむシリーズです。 今回収録の「ルビー・ブラック」は黒の王が妻にとのぞむ猫の精霊が主人公。でも彼女は前世で人間の男に手ひどく裏切られてこころ(大きなルビーの結晶で表現されます)にヒビがはいっています。彼女を傷つけたのは人間の男だから、癒せるのも人間の男。黒の王は彼女のために伴侶を探してやります。ルビーは幸運を運ぶ猫だから、一緒にいれば望むように運が開けてくる。そうして連れ添った美男俳優、作家、工場勤務者はそれでもなんらかのかたちで彼女を裏切ります。 そして人間の弱さを知ったルビーは、もうあきらめがついたから大丈夫、きっと心のヒビは直ったとおもうのですがそうではない。 黒の王は「(おまえは)彼らに未練があるのだ」と言い、反論する彼女に「だが残念だろう/それが未練というものだ」と声をかけ、「おまえは彼らに強く正直で潔白であってほしいのだ」と言います。 そしてルビーが第四の夫のもとでみたものは・・・。 これってぜひ読んでいただきたいので、さすがに最後のネタバレはよしておきます。
同時収録の「花の贈りもの」にこめられた憧れ、愛するひとの幸せを祈念する気持ちなどに打たれました。白い動物なんにでも化身できる白の王が選んだ白猫の姿と、その「妻」のエピソード、ときおりちりばめられた笑いもいいなと。
・・・・・・ というわけで帰路はこの話に夢中。 往路はずんずん歩きつつ、ヒソクラあたりから最後のエピソードまでをつらつらと考えていました。やっぱりヒソカの考えていること・・・というか、感情はよくわからない。このひとはよくわからないような感情に揺さぶられて自分をもてあますなんてこと、ないのかな?
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