独白「文字式」

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2006年04月30日(日) 夜の散歩道

 先日の金曜のこと。夜23時、「うー身体だるい〜」と言いつつ、チョコレートを食べながら眠ろうとしていると、会社の友人から一本の電話が。
 「おーい、飲まないかい。仕事で面倒かけたことだし、一回飲みたいと思ってたんだよ。今君んちの近くで飲み会中だからおいでよ。」
 まあ、仕事なので多少の面倒はあたりまえである。だからそんなに気を使っていただかなくてもいいのだが、それでもお声がけはありがたいので、呑みにいく事に。
 飲み会はつつがなく終わり、誘ってくれた彼(A君とする)と、その仕事上のパートナー(Bさんとする)と、私は帰宅の途に。A君をタクシーに乗せ、無事に帰って寝ようかとすると、どうも風向きがおかしい。A君が飲み足りなさそうなのだ。
 とはいえ、この辺は夜遅くまで飲める場所はない。家に誘おうにも部屋は汚いし、嫁入り前のBさんもいる。それはハレンチだ、うーむ。なんて思案に暮れていると、A君から思わぬ提案が飛び出したのだ。
 「よし、缶ビール飲みながら江戸川まで歩こう」
 このとき、夜中25時。発案場所から江戸川まで歩いて30分以上かかる。当方風邪気味。十分中止に持っていくべき提案なのだが、話し足りなかったのと、無意味感がすばらしかったため、提案を実行することに。
 歩きつつ話を聞いていると、どうやらA君とBさんの手がけていた仕事が無事に終わったらしい。そのため、A君はいい気分になっていたのだ。まあ、そんなおめでたいときに巻き込んでもらえるのはありがたい、ということにする。
 そんな夜の散歩道、話はA君の独壇場であったが、なかなか面白い散歩であった。歩きなれたはずの場所なのに、夜中に歩くとまったくわからない場所に見えて面白い。川向こうが見えたときは、あたかも、海の向こうの遠くの国を見ているようであった。美しい景色、を見たときとはちょっと趣を異にした感慨。
 散歩の結末は、結局A君の始発電車を待つことなく、夜3時30分に体力の限界を迎えて帰宅。まあ、あとは若いA君とBさんに任せた。ロマンスが芽生えたらびっくりであるが、それもまた一興。


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