山田太一です。助監督なりたての石田という人の、その人とまわりの人とのかかわりあいから時がたつことについて。世間ということについて。これもまた太一節満載のステキ作品です。「昔、島村抱月が、人間てものは、手紙の返事を書かずにいるだけでデカダンになるといったそうだが、ほんとだね。荒れた庭に雑草が増えていくのを見ていると、デカダンになっていく。」「...目にみえる現実はほとんど何も語っていないような気がした。」「...ぼくを守ってくれやしないけど、寄りかかることは出来る。」